世界第15位の億万長者であるフランスの有名化粧品会社ロレアル社長 のリリアン・ベッタンクールさんは、スイスの2つの銀行に違法に隠しもつ脱税金8000万ユーロ(約100億円)ほどを近く、フランスに帰還させると21日に発表した。エリック・ブルト労働大臣の夫人であるフローランスさんは20日、リリアンさんのクリメーン社の辞職を宣言し、辞職は当事件とは無関係だと発表した。現在、ブルト労働相はフランス政府の進める退職年齢引き上げを担当しているが、同氏は自分が推進する当法案の失墜をメディアが目論む画策だとして批判した。画策とは、先週14日にインターネット新聞メディア・パー社がベッタンクールさんとその相談役との盗聴録音を暴露したことを指す。多くのメディアが問題にして騒いでいるためか、いち早くフローランスさんやリリアンさん側が対応したものと見られる。(本文の初出 / 公開日時: 2010年6月22日 @ 14:33 )
リリアンさんの旧使用人が仕掛けた盗聴録音機によると、2009年と2010年5月との、リリアンさんの一人娘との裁判に、ニコラ・サルコジ大統領の周辺が母親側への好意的な介入をしたことを臭わせるものがあり、与党国民運動連合(UMP)の会計を担当していたエリック・ブルト氏への寄付金などに関する、リリアンさんらの会話が録音されている。
リリアン・ベッタンクールさんの脱税を露見させた盗聴録音機は、旧使用人がリリアンさんに怨念をもっていて報復で仕掛けたものだとされる。リリアンさんの娘が録音機を受け取って警察に提出したもの。親子の間で裁判がおこっていた。
外国への資金隠し問題では当時、リリアンさんの相談役パトリス・ド・マイストル氏の監督下で、フローランスさんは2007年から今日までリリアンさんの財産管理のクリメーン社で働いていた。 夫のエリック・ブルト(ウォルス)労働大臣は、2007年5月から2010年3月まで当時、予算・会計・公務大臣であった。またブルト氏は、2003年から現在まで政府与党国民運動連合UMPの会計役で、労働相には今春に就任した。
ベッタンクール盗聴録音事件は、 ブルト労働大臣の辞任要求となって展開している。ベッタンクールさんの巨額な大金を外国の銀行へ隠し脱税する手助けになったとみなして、フランス社会党のアルノー・モンブール議員(ソーヌ・エ・ロワール圏審議会議長)が19日)がブルト労働大臣に噛みついた。極右フロンナショナルのマリーンヌ・ル・ペンさんもサルコジ大統領に同大臣の辞任をせまっている。20日、今度はヨーロッパ・エコロジスト欧州議員の裁判官エバ・ジョリィ・ブーさんが、同大臣の辞任を要求した。
14日のインターネット新聞のメディア・パー社がスクープした事件が発展して、盗聴録音に出てくる当時の ブルト予算大臣夫妻に疑惑がかかってきていた。
そのため、リリアンさんの財産が国外の銀行での脱税を、予算大臣の夫、ブルト氏も承知していたとする疑惑が存在するわけだ。エバ・ジョリィ・ブー議員の指摘とは、財務大臣が「(国家)利益に、驚くべき違背をしている」として大臣に辞任を要求している。
仏政府与党国民運動連合UMPのフレデェリック・ルフェ-ブルスポークスマンは、エリック・ウォルス(ブルト)をよく自分は知っている、完全に信頼している、正直な人間だと語り、また、大臣の妻だからといって、普通の婦人と同じあり、職業の権利が禁止されるというのは不思議な論理だと、野党側の批判にたいして独特のどこか的を得ぬ論理で反批判した。大臣の妻が他の女性と異なって労働の権利がないようなのは可笑しいといっている。
フランス最大の大富豪の財産管理をしていたのが予算大臣の夫人で、当時この大富豪のもとで財産管理の仕事で働いていたが、脱税のためにフランス国外に金を蓄えていたことと関係があることになれば、これは問題がかなり深刻だと見るのが普通なのではないか。
(参考記事)
(ラジオ・フランス・インターナショナル rfi)
(ラジオニュース・フランス・アンフォ)
http://www.rfi.fr/france/20100621-mme-bettencourt-met-regle-le-fisc-fortune-est-plus-geree-mme-woerth
ロレアル億万長者の盗聴録音機に、仏大統領や財務大臣も登場 -
リリアンさんの旧使用人が仕掛けた盗聴録音機によると、2009年と2010年5月との、リリアンさんの一人娘との裁判に、ニコラ・サルコジ大統領の周辺が母親側への好意的な介入をしたことを臭わせるものがあり、与党国民運動連合(UMP)の会計を担当していたエリック・ブルト氏への寄付金などに関する、リリアンさんらの会話が録音されている。
リリアン・ベッタンクールさんの脱税を露見させた盗聴録音機は、旧使用人がリリアンさんに怨念をもっていて報復で仕掛けたものだとされる。リリアンさんの娘が録音機を受け取って警察に提出したもの。親子の間で裁判がおこっていた。
外国への資金隠し問題では当時、リリアンさんの相談役パトリス・ド・マイストル氏の監督下で、フローランスさんは2007年から今日までリリアンさんの財産管理のクリメーン社で働いていた。 夫のエリック・ブルト(ウォルス)労働大臣は、2007年5月から2010年3月まで当時、予算・会計・公務大臣であった。またブルト氏は、2003年から現在まで政府与党国民運動連合UMPの会計役で、労働相には今春に就任した。
ベッタンクール盗聴録音事件は、 ブルト労働大臣の辞任要求となって展開している。ベッタンクールさんの巨額な大金を外国の銀行へ隠し脱税する手助けになったとみなして、フランス社会党のアルノー・モンブール議員(ソーヌ・エ・ロワール圏審議会議長)が19日)がブルト労働大臣に噛みついた。極右フロンナショナルのマリーンヌ・ル・ペンさんもサルコジ大統領に同大臣の辞任をせまっている。20日、今度はヨーロッパ・エコロジスト欧州議員の裁判官エバ・ジョリィ・ブーさんが、同大臣の辞任を要求した。
14日のインターネット新聞のメディア・パー社がスクープした事件が発展して、盗聴録音に出てくる当時の ブルト予算大臣夫妻に疑惑がかかってきていた。
そのため、リリアンさんの財産が国外の銀行での脱税を、予算大臣の夫、ブルト氏も承知していたとする疑惑が存在するわけだ。エバ・ジョリィ・ブー議員の指摘とは、財務大臣が「(国家)利益に、驚くべき違背をしている」として大臣に辞任を要求している。
仏政府与党国民運動連合UMPのフレデェリック・ルフェ-ブルスポークスマンは、エリック・ウォルス(ブルト)をよく自分は知っている、完全に信頼している、正直な人間だと語り、また、大臣の妻だからといって、普通の婦人と同じあり、職業の権利が禁止されるというのは不思議な論理だと、野党側の批判にたいして独特のどこか的を得ぬ論理で反批判した。大臣の妻が他の女性と異なって労働の権利がないようなのは可笑しいといっている。
フランス最大の大富豪の財産管理をしていたのが予算大臣の夫人で、当時この大富豪のもとで財産管理の仕事で働いていたが、脱税のためにフランス国外に金を蓄えていたことと関係があることになれば、これは問題がかなり深刻だと見るのが普通なのではないか。
(参考記事)
(ラジオ・フランス・インターナショナル rfi)
(ラジオニュース・フランス・アンフォ)
http://www.rfi.fr/france/20100621-mme-bettencourt-met-regle-le-fisc-fortune-est-plus-geree-mme-woerth
ロレアル億万長者の盗聴録音機に、仏大統領や財務大臣も登場 -