2014年3月21日金曜日

「窮鼠猫を噛む」サルコジの反撃  独裁者カダフィの友人が オランド社会党政府を独裁者呼ばわり

【今日の雑談/3月21日】窮鼠猫を噛むというがこれはサルコジ前大統領のことだろう。インターネット新聞のメディアパート(Mediapart)社の暴露で逃げ場を失ったネズミは猫を噛むのである。独裁者カダフィと親交があったサルコジは今度は社会党政府を独裁者呼ばわりしてみせた。攻撃は最大の防御なりとなりふり構わず急旋回の反撃にでた。サルコジが自分の弁護士チェリー・ヘルゾーグ(Thierry Herzog)を使ってその旧知の仲の仏最高裁判所検事ジルベール・アジベール(Gilbert Azibert)サルコジの心配なベッタンクール事件での家宅捜査で押収された大統領日誌を仏最高裁判所が返還するのか?その動きを探らせていた。

この司法へのサルコジ氏のスパイ行為が暴かれたことで、今度はサルコジは逆に電話盗聴されていたとして怒りを演じてみせているようだ。が、21日朝9時30分の仏国営ラジオ・フランス・アンフォ(RFI)のジャーナリストは、サルコジへの盗聴は判事がリビアの独裁者カダフィから2007年の仏大統領選挙資金として受け取った献金疑惑事件で法的に決めた合法的なものであったことをメディアは強調して市民に報道することを忘れていると炎上するサルコジ事件の問題を指摘している。

メディアパートの暴露からサルコジ前大統領弁護士や検事を使って仏最高裁判所で審議中の調書をスパイさせていたことになる。

これは仏最高裁判所に対する冒涜であり民主主義の三権分立を覆す独裁者の越権行為であるといえる。盗聴電話のサルコジとヘルゾーグ弁護士との二人の会話では、ベッタンクール事件でサルコジ氏を裁判所に出頭させた3人の予審判事ジャン・ミッシェル・ジャンティ判事(Jean-Michel Gentil)らを私生児呼びわりしている。ヘルゾーグ弁護士は誰がメディアパートに情報を流したのか?と迫っている。これは同弁護士らの誤りを認めたことになる。たとえ情報がメディアパートに流れたとしても、メディアはその情報源を明かす義務はない。

ルモンド紙のジャーナリストのジェラール・ダベ(Gérard Davet)氏を盗聴したサルコジのエリゼ大統領官邸はオレンジ携帯電話の同氏の使用明細書リスト(ファデット)を提出させて、官邸内部からの情報提供者を割り出した事件だが、このようなことをかって行なっていたからこそ、このような言葉も平気でるのであろうと推測できるのだ。


フランス国営放送テレビA2の政治ジャーナリストのサン・クリック氏はサルコジが怒っているといっている。サルコジは自分の誤りにこそ怒るべきではないのか。今のサルコジは逃げ場を失った鼠で、反撃しなければ彼らは終わりだという危機感の底にいる。それを一番知っている者達はサルコジから距離をとり始めている。コッペ国民運動連合(UMP)議長さえその発言は大きく変わり裁判所の判断を待つというものになった。というよりもこの電話盗聴記録の暴露の前でこれまでの虚言で塗り固められたサルコジ支持の口が塞がってしまったのだ。サルコジ氏の反撃はどこかに堕ちて行く亀のもがきのようにも見えるが、2017年までこうして彼らは闘い続けられるのか?フランスにクーデタが起こるのだろうか?