2015年5月8日金曜日

影りを持ったアレバ原発産業 福島危機やアレミン事件で自主解雇 仏で4000人

7日、仏原子力産業の指導的立場にあるアレバ(Areva)だが、その人事部がこれから2017年までに仏国内で3000人から4000人の人員削減計画があると明かした。フランス国が87%の株を持っているアレバは2014年11月以来急激な赤字経営に急旋回している。このままではアレバは倒産となることは必須。原因はアフリカでのウラミン事件や福島原発事故が引き金になっていて、原子力産業の見通しがぜんぜん壊滅的であるからだといわれている。唯一の希望は皮肉なことに中国市場だとされている。中国が危険な原発産業のフランス市場になるとは思われない。アレバの組合側は経営陣の責任を訴えている。


アルミン事件とは、アレバは、2007年にカナダのウラミン(UraMin)社を多額の金額買収。ウラミンが手がけたナンビアと中央アフリカでのウラン鉱脈に含有量が少なかったために株が大きく下落し、ウラミンは倒産を宣言した。ウラミン買収が失敗したのだ。アレバは国の出資が87%を占めるためにフランスは公金30億ユーロ(約450億円)を煙にしたことになる。

中央アフリカでのウラン売買で同国のフランソワ・ボジゼ(François Bozizé)大統領とアレバとの仲介役をしたのが、サルコジ前仏大統領の友人でパリ西近郊のルバロワ・ペレ市市長の国民運動連合(UMP)議員パトリック・バルカニー(Patrick Balkany)氏であった。

最終的にアレバは中央アフリカに対し5000万ドルを支払った。その10%がバルカニー氏の手数料(800万ドル)となって2009年にベルギー人ジョルジュ・フォレスティ(Georges Forrest)氏からシンガポールの彼の口座に入っていた。

この事件をサルコジの側近は否定している。もちろん関係者であるアンヌ・ロベルジョンさんとその夫のオリヴィエ・フリック氏もお門違いだと否定している。2011年にアンヌ・ロベルジョン 氏はアレバを退いたがウラミン事件の司法調査は始まったばかりだ。

【参考記事】
http://www.lemonde.fr/economie/article/2015/05/07/areva-va-supprimer-environ-6-000-emplois-dans-le-monde_4629072_3234.html

http://www.leparisien.fr/economie/emploi/emploi-areva-pourrait-supprimer-2500-postes-en-france-07-05-2015-4752905.php

http://www.lepoint.fr/economie/areva-devrait-supprimer-3-500-postes-07-05-2015-1926852_28.php

http://www.lindependant.fr/2015/05/07/areva-va-supprimer-5-000-a-6-000-emplois-dans-le-monde-3-000-a-4-000-en-france,2027460.php