14日のラジオ・フランス・アンフォは6月6日のポワチエでの「サルコジは既にフランスの問題」だと発言したバルツ首相はその直後にベルリンへ政府のファルコンジェット機でバルセロナ対トリノチームのサッカーの最終戦を観戦するために出かけた。バルツ首相は欧州サッカー連盟の会長であるミッシェル・プラチニに招待されていた。これが私的なジェット機の使用だとサルコジ派のナディヌ・モラノが最初に批判したことから、次にはバルツは2人の子供を同伴していたことでメディアは大騒ぎした。バルツはこのことを遺憾に感じて、「自分はもし招待されていたのなら、ジェット機などを受け入れなかった」と弁解し、「子供のジェット代金は支払う」「市民の厳しい批判を受け入れ、もう二度とこのようなことをしない」と失敗(メルクルパ)への潔い反省の発言をした。ボルドーを訪問中のオランド仏大統領はバルツ首相を助けて「彼は難しい仕事をよくやっている。よい首相だ」と同首相への信頼を語った。(パリ=飛田正夫 2015/06/15 1:20日本標準時)
これは言外に大統領選挙で勝ったサルコジが2002年に仏財界の富豪で無料新聞「マタン・ディレクト」の社主であるバンサン・ボロレから豪華ジェット機付のヨット・マルタ島旅行のプレゼントなど政治家として受け取らないという意味があった。しかしラジオや新聞はこれを報道しているところは少ない。最近はノルマンディでの「共和国党」の会合にジェット機で参加したサルコジ「共和国党」議長はフランスの新幹線TGV料金の1000倍もする料金を同党に支払わせることで問題視されていた。
しかしこのファルコン・ジェット機はサルコジが頻繁に使用していたものだが、その内実は詳しく知られて無い。
フィヨン元首相はパリに家が無くベルサイユ宮殿敷地内の首相用離宮はサルコジ前大統領が自分のものにして使用していたこともあり、フランス中央部のサルト県の自宅まで帰っていたのに戦闘機をアンジェまで飛ばしそこから車を使用していた。これも車でなら3時間くらいの距離だ。右派政治家が賄賂の贈り物を受け入れるサルコジ前大統領のことなどを話さないでバルツ首相を揶揄しているのは、偶然ではなくフランスのメディアが右派よりであるせいもある。
Manuel Valls fait son autocritique après son aller-retour Poitiers-Berlin avec un avion de la République. François Hollande clôt la polémique et lui accorde toute sa confiance.
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