2015年10月4日日曜日

難民問題で揺れるドーバー海峡トンネルの町カレー市で デモ中止令

4日14時から予定されている移民反対のデモとすべてのデモを安全の責任から中止する禁止令を上院議員でカレ市長のナターシャ・ブッシャールさんは市令として3日、公布した。来週は難民反対側も賛成側もデモはできないことになるという。しかしこの禁止条令を破ってでも、4日にはデモを行うと難民反対側では言っている。(パリ=飛田正夫 2015/10/04 13:29日本標準時)

ブッシャールさんはサルコジ派の共和党議員であり、カレ市からドーバー海峡海底トンネルで英国へ通ずる列車やトラックに隠れて渡る移民・難民がフランス側に溢れていて、住民が憤慨していることでこの市民の不満を問題にして、援助金を渋る英国政府との政治的な紛糾化を狙っているというのだ。同市長は自分のやっていることは、「難民の人権の必要性と、住民の安全性の必要性との間の危険な綱渡りだ」と形容している。しかし難民も住民も一方だけでなく、平等に人権も安全も尊厳されなければならないはずだ。