アブデルハミッド・アバウド(Abdelhamid Abaaoud)はベルギーのブリュッセルのモレンベーク・サン・ジャン(Molenbeek-Saint -Jean)で育ったが、父親の商店を継がずに2013年にシリアへ渡り、イスラム聖戦主義者としての訓練を受け階級を登っていった。
ベルギーでの2015年1月のVerviersでのテロ計画は未然に防がれたが、このテロの頭脳と考えられている。
アブデルハミッド・アバウドの名前が出たのは、2015年4月にヴィルジュイフ(パリに南の隣町Villejuif)の教会襲撃で、女性警官オウレリー・シャテラン(Aurélie Châtelain)さんが殺害されたシッド・アメッド・グラム(Sid Ahmed Ghlam)事件。
2015年8月21日、パリ‐アムステルダムを連絡している特急タリス(Thalys)の中でアヨーブ・エル・カザニィ(Ayoub EL-Khazzani)による襲撃計画がヴァカンス中で列車に同乗していた米国軍人に未然に防止された事件。
2015年11月13日のパリ同時テロ襲撃事件で現在逃走中で国際指名手配になっているサラ・アブデスラム(Salah Abdeslam)とは幼少から親しい関係にある。11月18日にサンドニで死亡。
19日夜のフランス国営放送テレビA2に出演したバルツ仏首相の発言では、パリの一連のテロを企画したイスラム聖戦主義者の頭脳の一人を取り押さえた警察の迅速な活躍に敬意を表すると発言し、現在の状況ではアブデルハミッド・アバウドどのようにしてフランスに入国したのかは我々は情報を持ってないと発言し、国境閉鎖はしない。リスクがゼロはない(からだ)と話している。
それに先立ち、19日にはベルナール・カズヌーブ仏内相がパリでのテロ襲撃のアブデルハミッド・アバウドの役割に触れ、2014年以来シリアにいるとされていたイスラム聖戦主義者アブウドがどのような経路でヨーロッパに、そしてフランスに舞い戻ってきたのか、どの国にも確認されてなく、どんな情報も伝えられていなかったと記者会見で話している。
【参考記事】
http://www.franceinfo.fr/actu/faits-divers/article/abaaoud-organisateur-presume-des-attentats-tue-dans-l-assaut-saint-denis-746329