シリアへ行こうとして、犯人はフランスに引き渡され足に電子ブレスレットをつけて監察下に置かれていた。即刻に牢獄入りとなるのは戦争中の捕虜についていうのであって、これは同じではない。今のフランスの憲法はテロをまだ実行してない青年を疑わしきものだとして裁くことはできないのです。ここに法のジレンマがあと見るのは誤りで、フィッシュSの札を持つ危険人物は、テロ防止の為に事件を起こす前に牢獄に入れてしまえとするサルコジ前大統領のような考えを、フランス国憲法はとっていない。もしそれをやれば米国のグアンタナモのテロ収容所を、フランスに造ることになってしまうとして、サルコジはマニュエル・バルツ仏首相に批判されたのです。
国際法では戦争捕虜は人権の尊厳が保証されなければならないわけだ。ここが困難ですぐに理解し難い点だが、殺人者もテロリストも人間のすることではないことをしても、人権の尊厳の適応が最低限は保障されなければならない。そうでないと普通の人間の人権も簡単に犯されるからである。そこには、人権というのは不偏的であり絶対的なものでなければならないという思想があるようだ。
こういうフランスの法的対応は、悪く言えばテロリストに舐められているということなのかもしれないが、しかし本当はダエッシュ(Daesh=IS)というのはこのようなヨーロッパの人権を守る民主主義を憎んでいるということなのだ。当然のことフランスのこの人権思想が面白くないのです。フランスがイスラム主義者と同じくなったのなら、彼らはテロを仕掛けてはこないでしょう。彼等の憎悪は神の上に人権を置く民主主義にあるのでしょう。
(文字数⇨1076 )(最終変更時間=日本時間⇨2016/07/31午前11時53分)
【参考記事】
http://www.atlantico.fr/pepites/saint-etienne-rouvray-reactions-politiques-matinee-2776429.html
http://www.atlantico.fr/pepites/saint-etienne-rouvray-incarceration-ne-regle-pas-tout-affirme-marc-trevidic-2776723.html