2017年5月3日水曜日

ルペン仏大統領候補はプーチン経由でロシア銀行から12億円の資金援助 「メディアパー」が暴露


(パリ=飛田正夫 日本時間;‎03/‎05/‎2017‎‎-6:34)マクロンを銀行家だとして嫌う国民戦線FN党のマリーヌ・ルペンだが、ロシア銀行から資金援助を受けていたとインターネット新聞「メディアパー」が2日午後に暴露した。金額は全部で1100万ユーロ(約12億円)以上で、資金は2014年に二度にわたり受け取っている。ロシアのプーチン大統領に公式に三度ほど会ってプーチンの諮問官アレクサンドル・バボコフ周辺で国民戦線FN党のジャン・リュック・シャファウゼー欧州議員を介して資金貸し出しが組織されていた。2016年6月15日には第三度目の仏大統領選挙運動資金として300万ユーロ(約3億3000万円)をロシア銀行に依頼した署名がなされていた。国民戦線FN党側ではこの様な計画は最近は何も行われていないと言っているという。「メディアパー」では最近マリーヌ・ルペンが2017年3月24日にプーチン大統領に歓待されたことを指摘している。不思議なことに、2014年のと2016年にルペンの国民戦線FNが資金提供を呼びかけたロシアの銀行はすべて姿を消してしまっているという。このことから、その金が犯罪で得た洗浄資金であったかもしれないと見られている。

「BFMTV」ではかって、何故FNは金をフランスの銀行から借りないのかとの疑問をかって提示していたことがある。マリーヌ・ルペンはこれに対して、500万ユーロ(約6億円)の増資を受けようとしてフランスの各銀行に打診したが、総て拒絶されてきているのだと答えている。

金には赤い金も黒い金も全部同じく金であるという金尊者の譬えがあったようだが、サルコジが前の仏大統領選挙の時にリビアの独裁者カダフィから大統領選挙運動資金を得ていたとされる事件なども金の素性を訪ねるべきなのだ。そこでの契約書がムサクサ文書と呼ばれるもので、この事件も未開決のままだ。

独裁者アサドを支持するプーチン絡みの金を借りた選挙運動というのは、民主主義を標榜するフランス国民にとってはどこか気分が悪いことに違いない。

【参考記事】
https://www.mediapart.fr/journal/france/dossier/dossier-largent-russe-du-front-national
https://www.mediapart.fr/journal/international/300317/marine-le-pen-signe-nouveau-pour-de-l-argent-russe?onglet=full
http://www.bfmtv.com/politique/pret-russe-le-fn-publie-les-courriers-de-refus-des-banques-francaises-851325.html