2017年6月5日月曜日

仏のカトリック宗教教育 国家と学校に教導契約が無い所で 暴力や性的違反行為が

(パリ=飛田正夫 日本時間;‎5 ‎juin ‎2017‎‎-09:32)フランス中部のカトリック教会アンジェルス学校(生徒数109人)での児童への性的犯罪と不法待遇が問題になっていて、裁判所の予備調査が2日開始された。学校の家宅捜査と生徒への調べが行われた。校長のレジス・スピノザ( Régis Spinoza)僧は拘置された。フランス中部オルレアンの南方50~60キロにあるシェール県のオービィニー・シュール・ネール(Aubigny-sur-Nère)村とヌブィ・シュール・バランジョン( Neuvy-sur-Barangeon)村のほぼ250家族の子供たちが通っている私立学校で国との教導契約の無い学校だ。この学校は生徒への処罰で暴力を振るったり食事を取り上げたりしていて体罰的性格が問題になっていた。それに加えて性的な違反行為をしていた疑いがあるというもの。学校経営のほうでも違反があり汚職や闇の作業も疑われている。

フランス全体では公立学校の生徒数は1200万人を数えている。この種の私立の学校は2016年では1300校(6万2000人)あって、その約25%がカトリックの学校でその数が増加してきているという。

問題はこの種のフランス国家との間に教導契約のない学校の独自性と自律性が問題になっていてナジャ・ベルカッセン前教育相はこれを是正しようとしてこの種の学校の教育制度枠を変更し見通しの良いものにしようとしたが、憲法審議会の反対で取り消されたということらしい。2017年の仏大統領選挙中に架空雇用の公金横領罪で起訴されて失脚した「共和党」(LR)候補の元首相フィヨンは、カトリックの私立学校に好意的な意見を表明していたが、新仏大統領エマニュエル・マクロンのエドワード政府はこの点でどのような位置を取るのかが注目されている。

【参考記事】
http://www.leberry.fr/presly/faits-divers/2017/06/02/enquete-pour-maltraitances-et-agressions-sexuelles-dans-l-ecole-catholique-du-cher-l-angelus_12428544.html
http://www.francesoir.fr/societe-faits-divers/presly-cher-eglise-evangile-une-ecole-catholique-dans-le-viseur-de-la-justice-pour-soupcons-de-maltraitance-violences-agressions-sexuelles-enfants-mineurs-adolescents
http://www.lemonde.fr/police-justice/article/2017/06/03/dans-le-cher-une-ecole-catholique-soupconnee-de-maltraitance-et-d-agressions-sexuelles_5138184_1653578.htmlhttp://www.leberry.fr/presly/faits-divers/justice/2017/06/03/labbe-spinoza-pretre-traditionaliste-et-directeur-decole_12429689.html
http://www.francesoir.fr/societe-faits-divers/presly-cher-eglise-evangile-une-ecole-catholique-dans-le-viseur-de-la-justice-pour-soupcons-de-maltraitance-violences-agressions-sexuelles-enfants-mineurs-adolescents