2017年7月11日火曜日

難民2771人がパリ北部に野宿 パリ市長は難民救済法を仏政府に要請

(パリ=飛田正夫 日本時間;‎11/‎07/‎2017‎‎-08:34)7日にパリ18区のポート・ド・シャペル界隈で野宿をしていた2771人の「難民」は市と県の要望で機動隊や県警察など450人ほどに立ち退きを迫られて、バスでイルドフランス圏内の体育館などに移動させられて社会的援助と衛生的な保護を受けているらしい。その中には161人の婦女子もいた。ヒダルゴパリ市長の難民受け入れ対策をフランスの法律で保護していこうとする態度が注目されている。パリ市長のアンヌ・ヒダルゴさんはパリ北部にあるポート・ド・シャペルの難民受け入れセンターと同様な施設を他にも増設することを呼びかけている。難民の政治亡命認可手続きを6カ月と短縮することや、首相の管轄下に「難民受け入れ局を」つくって、「難民」がやって来る経路に保護施設を作ることや、「難民」から受け入れ要求がなされる前から保護することなど、フランス政府が難民受け入れの法律を作ることを緊急問題として要請した。国は11日にもこの問題を話し合うらしい。


しかし、9日からは再び同じポート・ド・シャペル通りとネイ大通り沿道に、アフガニスタン人やスーダン人ら250人の難民が集まってきている。この近くにパリ市が昨年11月に開設した難民受け入れセンターがある為に、「難民」は少しでも住んでいて知っている人がいる場所に来たがっていて、僅かな希望を頼って集まってきているのだと人権擁護団体や支援のメンバーは見ている。

毎日、200人程が集まって来ていて月末前に再度1000人を超えるという。パリ市は既に2カ月前の5月9日にも1600人を退去させていて、この2年間でこのような強制退去は34回目を数えることになったと言っている。

今年1月からでは既に地中海を渡ってリビアなどから出航してヨーロッパに来た「難民」はイタリアだけで8万5千人でギリシャ9300人、スペイン6500人ですでに10万人以上を数えていて、地中海で2247人が死亡や失踪していると国際難民組織(国際移住機関OIM)が7月4日に発表していた。イタリアは受け入れパンク状態でヨーロッパに救援の助けを求めた。国境を封鎖するオーストリアや追い返すフランスの市長などに批判の声が上がっていた。

【参考記事】
http://www.liberation.fr/france/2017/07/07/evacuation-du-camp-de-la-chapelle-ou-doit-on-aller-exactement_15824
http://www.ouest-france.fr/40monde/migrants/migrants-paris-le-campement-evacue-vendredi-commence-se-reformer-5126521
http://www.cnewsmatin.fr/france/2017-07-07/2771-migrants-evacues-des-campements-dans-le-nord-de-paris-759547
http://www.cnewsmatin.fr/france/2017-07-06/hidalgo-souhaite-une-loi-pour-laccueil-et-lintegration-des-migrants-759530
http://www.cnewsmatin.fr/monde/2017-07-04/plus-de-100000-migrants-ont-traverse-la-mediterranee-depuis-janvier-759307