2017年10月14日土曜日

現在88歳のバラデューはカラチ裁判遅滞を狙った時間稼ぎ作戦か

(パリ=飛田正夫)エドガー・バラデューの弁護士が13日に仏裁判所に新たな事件カラチ問題は解決がますます困難な方向になって来たとフランスのメディアでは言っている。この問題で政府の責任者としてこれまでは裁判が出来なかったが、現在、この件で新たな裁判をバラデュー側から持ち出したからだ。この裁判が動き出すには3年はかかる為に現在88歳のバラデューは時間稼ぎの作戦にでたようだ。カラチ事件の遺族らは裁判が遅らされることを心配している。ル・ポワン誌などがフランス通信(AFP)を引いて報道している。(日本時間 ‎13/‎10/‎2017;‎19:39)


元仏首相は1995年の仏大統領選挙ではシラク大統領と争って負けた。しかしこの時に、カラチへ売り込んだ仏原子力潜水艦アゴスタの契約では当時は合法的な賄賂がパキスタン側に渡った。その賄賂の一部はパキスタンには届かずに途中でフランスのバラデュー側に戻って違法見返り還流コミッションとしてこれを選挙運動資金に使用していた。それが当時のシラク大統領が発見し、政敵バラデュー側にこの資金が流れるのを恐れて賄賂をストップさせてしまった。その為にパキスタン側はこれに怒って、アゴスタ原子力潜水艦製造(当時は国立)を担当していた仏人造船局員が働くカラチのホテルからの朝の送迎バスを狙った2002年5月8日の爆弾テロで15人が死亡し内11人がフランス人が死亡した。

バラデュー(88歳)は5月にこの不正還流コミッション取得の罪で「起訴」されていた。バラデュー内閣での防衛相であったフランソワ・レオターも起訴されている。この件で当時バラデューの財務大臣であったニコラ・サルコジはこの潜水艦の契約で調印しているが、この件では起訴されていない。しかしサルコジ事務所のチェリー・ゴベールやバラデューの選挙運動の責任者で現在はLVMHグループの最高責任者のニコラ・バジールなど6人が起訴されている。

【参考記事】
http://www.lepoint.fr/politique/karachi-balladur-demande-a-la-justice-de-constater-la-prescription-13-10-2017-2164351_20.php
https://www.mediapart.fr/journal/france/dossier/lindependance-de-la-justice
http://www.liberation.fr/france/2017/10/13/karachi-balladur-demande-a-la-justice-de-constater-la-prescription_1602941
https://actu.orange.fr/politique/karachi-balladur-demande-a-la-justice-de-constater-la-prescription-CNT000000Q4lNM.html
https://www.google.fr/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=newssearch&cd=2&ved=0ahUKEwiHpZ-0jO7WAhVSZ1AKHQlCBi4QqQIIKSgAMAE&url=http%3A%2F%2Fwww.europe1.fr%2Fpolitique%2Fedouard-balladur-quand-on-ambitionne-dexercer-le-pouvoir-il-faut-perdre-lespoir-detre-tranquille-3438491&usg=AOvVaw2ZJHhiiaZDuTYV7FFp1gnF
https://www.la-croix.com/Karachi-Balladur-demande-justice-constater-prescription-2017-10-13-1300884055
https://www.ouest-france.fr/societe/justice/affaire-karachi-balladur-demande-la-confirmation-de-la-presciption-5310653