2017年11月14日火曜日

フィリッピンの大統領 トランプと3000人の麻薬殺害事件を話さなかった

(パリ=飛田正夫)フィリッピンのロドリゴ・ドゥテルテ大統領は、トランプ米大統領の訪問を迎えるにあたってトランプとの会談では話題がフィリッピンの人権尊厳には及ばないことを願うと話していたと、8日のフランスの西部新聞が既に報道していた。今回、両大統領は既にベトナムの経済協力フォーラム参加で出会っていて12日間に渡るトランプのアジア歴訪も12日のマニラ訪問で最後日なる。フィリッピンの大統領とはついに人権の問題は40分の会談の中では話しに出なかったとフィリピン大統領のスポークスマンは語っている。両大統領の話題はもっぱら経済取引きと防衛合意で占められていたという。ドゥテルテ大統領就任以来16カ月で、麻薬取締り強化では麻薬使用者や密売者などを3967人ほど殺害したと警察は発表している。これが国際社会の危惧を高めていた。フィリッピン政府はこれを否定し続けている。オバマ米前大統領は、一年前のラオス開催のAsean東南アジア経済協力会議ではドゥテルテ大統領と会談する予定だったが、「売春婦の子」扱いの中傷があった為に、ドゥテルテとの会談を直ぐに拒否した、とトリュビューン・ド・ジェネーブ紙は書いている。(日本時間 ‎14/‎11/‎2017;17:54)(仏時間 ‎14/‎11/‎2017;09:54:32)


もしも会談でトランプから人権の問題が出てきたら、ドゥテルテは「私はトランプにそれは話題にしないことにしよう」「それは私の問題で、あなたの問題ではない」「私は私の国を面倒みる、そして彼の健康を祝す」と答えるのだと8日の記者会見では話していた。12日トランプ反対の2000ほどのデモが、マニラのAsean会場前で繰り広げられ、「トランプは家に帰れ」と書かれた旗を振って抗議していた。放水車が繰り出され集会は解散させられているとFRANCE24.comが報道している。

【参考記事】
https://www.lexpress.fr/actualites/1/monde/droits-de-l-homme-duterte-sur-que-trump-evitera-les-sujets-qui-fachent_1959895.html
https://www.tdg.ch/monde/trump-elude-question-droits-homme/story/25705028

https://www.ouest-france.fr/monde/philippines/philippines-duterte-dira-trump-laissez-tomber-sur-les-droits-de-l-homme-5365234