フランスは、リビアへ世界で一番多くのラファール戦闘機を売っている国だ。
キチガイに刃物の独裁者に、多くの武器や戦闘機、戦車を輸出してきた西欧の責任は重い早急に禁止し以後このような武器輸出を禁止すべきだ。
しかしキチガイの独裁者たちに戦闘機や武器を与えておいて、カダフィにリビア民衆が航空爆撃されて虐殺が起きてから、薬や医者を派遣するフランスなどの欧米の政治というのは転倒しているのではないか。
これは人権援助として行われるもので、リビアの東部のベンガジの町に陸路でカイロ経由で運ばれるといわれている。リビアの独裁者ムアマル・カダフィの民衆への弾圧が始まってから15日が経過している。
すでに数千人が殺害されているという数字もあってこれまでフランスなどが独裁者カダフィに軍事や民事にわたっての協力提携をしてきたことが悔やまれる。キチガイに武器を与えておいて、それで殺害された人々に薬や医者を派遣するのは政治が転倒しているのではないか。
ユマニテの2011年2月23日の一面トップのタイトルは「汚れた手」。写真は2007年にサルコジ大統領が国賓としてリビアのカダフィ大佐をフランスに招待した時のもの。人権を軽視する独裁者カダフィとの経済提携や軍事器機輸出が問題になっていた。 |
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中国・ロシアは欧米を批判
国連安全保障理事会の決議1973によってリビア空爆の軍事的行使制限に即して欧米連合軍がカダフィ側への空爆を展開しているとして、国連の潘基文事務総長はロシアに連合軍支持の勧めをしたが、いまもなおメドベージェフ大統領は、中国の立場と同じく、リビアの市民が連合軍の無差別空爆で犠牲になっていることを嘆いて拒絶している。カダフィ軍と蜂起側の反リビア政府臨時国家審議会側とが重なりあっていて両者の判別が困難になっているために、空爆は市民を保護する国連決議に抵触する恐れがでてきていて、戦争責任の支点を移動させようとする仏米の政治的な判断が臭う。
北大西洋条約軍事機構(NATO)では28カ国のメンバーによりカダフィへの武器輸出禁止の新たな作戦展開を決めると発表した。過激になって度を越してきたリビア戦争を提案し開始させたのはサルコジ大統領だが、フランスはNATO決議で攻撃に限界が出てくることを予想している。が、戦争の主導責任がNATOへ移ることを22日に譲歩したと「リベラシオン紙fr.」は伝えている。
カナダ軍は22日、飛行場施設への爆撃を諦めたと伝えた。理由は市民への爆撃の恐れがあるからだという。
23日、欧米連合国側のリビアのカダフィ大佐への攻撃は4日目を向かえた。20日、連合軍側がミサイル攻撃をしたトリポリのバブ・エル・アジジヤの私邸から、22日にカダフィ大佐は公衆の前に姿をだしたとリビア国営テレビは報道している。
リビア政府側からは、連合軍は19日からの空爆でトリポリ、ゾォアラ、ミスラタ、シィルタなどで市民に数多くの犠牲をだしたといっている。また21日は連合軍は南部のカダフィの勢力圏にあるセバハを襲撃したと伝えられた。しかしロクレアー司令官は国連決議1973を遵守しないで砲撃しているのはカダフィ軍側だとしている。同司令官はカダフィ軍は西部のザウィア、東部のミスラッタやアジダビヤから撤退すべきだといっている。国連決議1973では攻撃の時空間や対象の限定が定められている。
【コラム】 リビアのカダフィ軍への「軍事介入の正当化」をサルコジ仏大統領が解説
フランスのニコラ・サルコジ大統領主導で開始されたリビア軍への空爆軍事介入だが、これを正当化して「数千の死が回避されたのだ」と発言した。「カダフィ軍が戦いを止め次第、攻撃は止める」としたが、戦争終結の日取りは発言されなかった。この背景には連合国側による市民攻撃の事実がネットなどで暴露されていて、サルコジによってリビア戦争の目的が曖昧なままに始められたことへの批判を心配するサルコジの危機感がある。
サルコジの提唱で始まり、欧州議会(EU)やアラブ諸国や国連安保理を政治的に巻き込んで展開されたリビアのカダフィ軍への空爆が市民の安全を擁護できずさらなる戦争拡大に拍車をかける危険があるとしてドイツやロシアから以前として批判されていたことが現実となってきているからだ。
3月25日のロマンディ・ニュースなどが伝えているところでは、サルコジ大統領はりビア戦争の責任を回避するが如く次のような発言もしている。1998年7月のスロベニアの例をあげながら「セルビアによるイスラム教徒8000人の殺害を止めることができなかったのは、国際社会の介入がなされなかったからだ」とサルコジは解説し結論している。
サルコジ主導のカダフィ軍への空爆の発案者として紹介されたベルナール・アンリ・レヴィは、24日夜のフランス国営放送・テレビA2のニュースに出演しサルコジ同様にリビアのカダフィ軍への介入を正当化する主張を展開した。