2011年3月25日金曜日

【コラム】 リビアのカダフィ軍への「軍事介入の正当化」をサルコジ仏大統領が解説

フランスのニコラ・サルコジ大統領主導で開始されたリビア軍への空爆軍事介入だが、これを正当化して「数千の死が回避されたのだ」と発言した。「カダフィ軍が戦いを止め次第、攻撃は止める」としたが、戦争終結の日取りは発言されなかった。この背景には連合国側による市民攻撃の事実がネットなどで暴露されていて、サルコジによってリビア戦争の目的が曖昧なままに始められたことへの批判を心配するサルコジの危機感がある。

サルコジの提唱で始まり、欧州議会(EU)やアラブ諸国や国連安保理を政治的に巻き込んで展開されたリビアのカダフィ軍への空爆が市民の安全を擁護できずさらなる戦争拡大に拍車をかける危険があるとしてドイツやロシアから以前として批判されていたことが現実となってきているからだ。

3月25日のロマンディ・ニュースなどが伝えているところでは、サルコジ大統領はりビア戦争の責任を回避するが如く次のような発言もしている。1998年7月のスロベニアの例をあげながら「セルビアによるイスラム教徒8000人の殺害を止めることができなかったのは、国際社会の介入がなされなかったからだ」とサルコジは解説し結論している。

サルコジ主導のカダフィ軍への空爆の発案者として紹介されたベルナール・アンリ・レヴィは、24日夜のフランス国営放送・テレビA2のニュースに出演しサルコジ同様にリビアのカダフィ軍への介入を正当化する主張を展開した。