2011年3月11日金曜日

サルコジ大統領の「リビアのカダフィ空爆」の賭けに、フランスや欧州の運命が危惧

サルコジ大統領は3月10日にリビアで蜂起する反カダフィのベンガジ政府をリビアの正式な代表に承認したが、今日11日の欧州議会ではリビアへの空爆を提案するらしい。この大統領官邸エリゼ宮殿の独走に対して、新任のアラン・ジュッペ防衛相だけでなく欧州諸国もみんなが唖然としていると、フランスの左翼系新聞「リベラション紙」の編集長であったローラン・ジョフラン氏がヌーベル オブセルバトワー誌に移った後釜に最近に就任したばかりのニコラ・デモラン(Nicola Demorand)氏は語っているという。

フランスの各紙は、2007年にパリに国賓招待した残忍でグロテスクな独裁者カダフィと一緒に歩いた赤い絨毯のイメージを、サルコジ大統領は2012年の大統領選挙のために是が非でも葬り去りたくて、必死の策なのだと見ている。

このカダフィへの空爆作戦案はサルコジ大統領と哲学者のベルナール・アンリ・レヴィによってひそかに2人だけで決められたという。そのやけくそ的な大統領の賭けで、フランスや欧州全体の重大な運命が左右される危険を多くの人々が心配している。

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