2011年4月21日木曜日

【コラム】 フランス人の信じる「原発事故」「調査情報」源は? 仏政府30%、アレバ社32%、クリアード78%

フランスの場合、原発基地の事故がおこると人々はどこの情報源を信頼するのか?フランス政府の発表なのか?仏原子力産業のリーダーのアレバ社の発表なのか?政府独立組織の放射能汚染監視と報道を担当している仏原子力安全監視機関(ASN)のような所か?それとも放射能汚染の独立調査警告機関クリアードなどの環境保護団体の報告なのか?という大変に興味ある世論調査がある。資料は2008年夏以前だが、福島地震・津波・原発基地問題以後の同様な世論調査が必要なところだ。順に列挙すると30%、32%、62%、78%となっている。

2008年7月20日のルモンド紙のために調査会社(IFOP)がおこなった世論調査では、フランス南部地方で10日間の間隔で2箇所の原発基地でウラニューム流出事故があった。最初のトリカスタン( Tricastin )発電所では74キロが外に流れ出た。当時の世論調査はこの後の第2番目の事故に時間的に前後してなされたためにその影響が完全に反映してないと見られている。

したがって、上記の調査から「フランス人はエネルギーの独立のためにフランスの67%が原子力に賛成である」という場合には、それは調査のタイミングの問題という条件付きなのであって世論調査の数字が直接に現実を反映してないという問題が指摘されいる。

一方、原子力に賛成か反対かという世論調査の数字が総てのような発表のされ方があるが、それとは別に、人々の原発基地に関する心配はウラニューム流出事故という平和な現地トリカスタンの銘柄ワイン生産や観光地としての風光明媚な地方の自然が犯された事件を重大な事故であるととらえるフランス人が81%もいたことだ。これがより大事なことなのではないか。