（パリ＝飛田正夫 日本時間;27/02/2017－12:55:15）26日昼のラジオ・フランスアンテー（France Inter）に招待された欧州議員を20年務めたダニエル・コンベンディト（Daniel Cohn-Bendit）氏は、「mai 68」のリーダーの一人であった。コンベンディトは今回の仏大統領選挙の特殊性に触れながら、第二回目の決戦投票でもしもフィヨンが残りマリーヌ・ル・ペンと争えば、左派党や社会党はフィヨンに投票しないだろうからル・ペンが勝ってしまうことになる。だから、ル・ペン防衛にはマクロンは初戦で勝たなければならないと語った。コンベンディトのマクロン支持は極右派マリーヌ・ル・ペンFN防衛なのであって、ヨーロッパの「開かれた社会」を守るためなのだと話した。フランソワ・バイルのモデム（民主運動党）議長がマクロンを支持したが、それと同様に、マリーヌ・ル・ペンと戦う最良の位置にあるからだと支持の理由を明かした。
●コンベンデット氏は、左派党共同議長のジャン・リュック・メランション（Jean Luc Mélenchon）氏は初めから自分が仏大統領選挙に出馬するので2017年の仏大統領選挙の左派の内代表者を決める予選選挙（プリメール）では負けるので、これに出なかったのである。だから引っ込むわけがないので、社会党（PS）のブノワ・アモン候補との共闘は初めから無理なのである。それはコンベンデットの分析によると、アモンの方は社会党が支持してプリメールを通ったので仏大統領選挙に当然でないわけにはいかないので、この二人が共闘できるわけがないのだと話した。
●このメランションとアモンの共闘不成立のニュースは、24日から再度の接近交渉が続いていたが、アモン氏の方から26日夜に発表された。
●一方で、アモンを支持するために仏大統領選挙候補を降りたヤニック・ジャドヨーロッパ・エコロジー・緑の党（EELV）議員のニュースも26日17時に決まったことが報道されている。ジャド氏のアモン社会党（PS）への支持というのは、コンベンデット氏の見方からすれば、バイル議長のマクロン支持で左右候補支持者の中からもこれを良しとして中道サントラルへの期待が膨れ上がっている中で、逆にマリーヌ・ル・ペンを勝利させるような中道・左派陣営の票を更に分断化させるもので危険だということになるであろう。しかし同胞のことでもありまた民主主義を標榜するダニーはこれを批判はしないだろう。
●フィガロ紙とラジオ「RTL」、テレビ「LCI」の為にカンター・ピュブリック「kantar public」が毎月行っている仏大統領選挙の世論調査があるが、今月2月度のものはまだ公刊されたないようだがテレビでは数字が発表されている。それによると第一回目の仏大統領選挙結果予測ではマリーヌ・ル・ペンが27％。仏前経済相エマニュエル・マクロンが25％（前月比で＋％）。フィヨンが20％（前月比－2％）。アモン14％（前月比－１％）。メランションが10％（前月比と＝％）という数字である。第二次決選投票での推定予測結果では、もしフィヨンとル・ペンが残った場合には、フィヨンは55％で、45％のマリーヌ・ル・ペンに勝つ。一方、マクロンが残った場合には58％でル・ペンの42％に大きく溝を空けて勝利する。これは世論調査会社の発表であるが、コンベンデット氏の見方からすればこれが危険なのだというわけだ。第二次決選投票でフィヨンが間違って勝ってしまったら、左派・社会党支持者はペネロップ・ゲートで腐敗したフィヨンに投票しないだろうと見られている
【参考記事】
http://www.francetvinfo.fr/elections/presidentielle/video-pour-battre-marine-le-pen-daniel-cohn-bendit-soutient-emmanuel-macron-des-le-premier-tour_2073149.html
http://www.europe1.fr/politique/daniel-cohn-bendit-emmanuel-macron-est-au-jour-daujourdhui-le-mieux-place-pour-battre-le-fn-2988626
http://www.lefigaro.fr/elections/presidentielles/2017/01/29/35003-20170129ARTFIG00201-presidentielle-fillon-et-macron-au-coude-a-coude-le-pen-en-tete.php
http://www.lepoint.fr/politique/accord-jadot-hamon-les-electeurs-ecologistes-approuvent-a-80--26-02-2017-2107653_20.php
