2017年12月24日日曜日

カタルーニャの勝利は スペインの王権やラホイの強権に恭順を示さない強い独立心

市民は真実を知らないと正しい判断の認識が困難になる。今回の選挙でカタルーニャ独立派の勝利はスペイン国内メディアの多くがラホイ体制側に回り、プジャダモンや左派の指導者を牢獄に入れて悪者扱いした困難な中での大勝利だった。それを可能にしたのはカタルーニャの人々の連帯であったようだ。非常に連帯感の強い民族であることが指摘されてもいる。どうもカタルーニャの人々はスペイン王家の権威やラホイの強権力に恭順を示さない強い独立心があるらしい。これは民族の歴史による反抗心なのであろうか。


ここニ三日になって、カタルーニャでは学校教育はスペイン語ではなくてカタルニア語で行われていて、もしスペイン語で教育を受けたいのならば遠くまで行かなければならないなどと、まったく新たな発見でもしたかのようにとぼけた報道をしている。カタルーニャでは従って第二国語は英語で第三国語がスペインであるということだ。こんなことを今頃になって報道するなんで、全くばかげている。こんな状態ならばカタルーニャは別な国家であってスペインの統治に従っているのは可笑しいわけだ。独立運動の正当性がここに明らかだったのである。それをスペインや欧州共同体(EU)も一緒になってこの絡繰りを隠してきたとしか言いようがない。その事実をフランスのメディアも隠していたということだ。何故かと言えばそれはヨーロッパの各国にカタルニアと同様の民族問題があって、その独立問題が激化するのを恐れているからである。

スペインのカタルーニャ独立選挙は左派陣営の独立派3党が圧倒的勝利を得たわけですが、欧州共同体(EU)は反民主的なスペイン政府のラホイ政権を支持しているようで、フランスのメディア報道もラホイが今回の選挙で敗れたあとでも揺ぎ無いカタルーニャ支配の政治を続行すると報道されている。これは事実とは異なる誤った認識なのです。メディアは事実を直視して報道してないわけで、独立派勝利以後の現地ルポでもかなり偏って報道していると思える。このカタルーニャの言語問題の事実を話したがらない。事実が厳然としてあるにもかかわらずそれを覆い隠し摩り替えてしまう。これが今世界的な現象となってまかり通ってきているのが大変気になるのである。(パリ=飛田正夫)(仏時間 ‎23/‎12/‎201723:10:55;)