2011年1月20日木曜日

交渉また失敗、バグボはコートジボワール大統領に居座る戦略か?

コートジボワールのアラサン・ワタラ(Alassane Ouattara)元首相は恐らくは政治・社会的な好機を逸してしまったのではないかバグボは大統領に居座るのではないかとの見解がアフリカの専門家から出ている。1月中旬にアフリカ諸国連合(UA)代表でケニア首相のライラ・オディンガ氏がコートジボワールに来て、バグボ氏に大統領を退くように説得していたが交渉は失敗し19日に帰国した。2010年11月28日の大統領選挙以来、国家憲法審議会に支持されたバグボと、独立選管委員会(CEI)の決定によるワタラとが大統領を宣言し対立してきた。

フランスの「20ミニュトfr.」によると、モンテェスキュー・ボルドー第4大学のコンテ助教授は「驚くべきことではない」といっている。「これが2005年以来のバクボの常套戦略なのだといっている。

パリ第1パンテオン・ソルボンヌ大学及び現代アフリカ研究センターの助教授によると「コートジボワールは資源が豊富で経済制裁は威嚇にはならないのだと」指摘している。

フランスやアメリカなどを先頭に国際社会の後押しで経済的制裁によるバグボの締め付け制裁にでた。これに対しバグボはコートジボワールへの国内干渉だとして批判していた。西アフリカ諸国経済共同体(CEDEAO)は武力介入によってでもバグボを退散させると意気込んで交渉の使節もだしてきた。人権擁護団体からはコートジボワールの人権が軽視されているとの危惧がでて犯罪者は国際犯罪裁判所(C P I )で裁くと訴えられていた。

ワタラの作戦は時機を逸した感があり失敗したのではないかと見られている。もし変化を期待するとすれば唯一の可能性は新勢力による介入しかないという。そうでなければ暴動がいつ爆発してもおかしくない状況だと見られている。

「今日のフランス」紙によるとワタラ支持者の多いアビジャンの町のアボボで12日6人の警察と1人の市民が死亡して夕刻には非常事態となっていると伝えられている。

12日のルモンド紙では、「バグボはあとどの位長く頑張れるのか?」との見出しで、すでにバグボは国際社会が軍事的な圧力を行使できないと見ていたように、コートジボワールへの「軍事的制裁はもうじき引っ込めるのではないか」という国際危機考察のための西アフリカ所長ジル・ヤビ氏の意見を掲載している。