2011年2月22日火曜日

チュニジアの独裁者ベンアリとその妻レイラに重罪を加重 サウジアラビアに引渡しを要求

2月20日、チュニジア政府はベンアリ(75歳)前大統領とその妻レイラ・トラベルジィの2人をチュニジア人民間に不和をつくり殺し合いを引き起こす原因をつくったとして重罪犯としても裁くことにし、2人の引渡しをサウジアラビア王国に要求した。これはすでに1月26日に「動産・不動産の不法取得」と「外貨の不法持ち出し」などで国家財産破損の汚職と恐喝罪で国際指名手配の逮捕状が出されていたものに加重されるものとなった。

この決定は19日の夜にチュニジアのテレビでベンアリの家に隠されていた1億7500万ユーロ(約210億円)相当の貴金属や紙幣などの財宝の山が書架の後ろの隠し金庫から発見された直後にだされたもの。資産はベンアリは50億ユーロ(約6000億円)、妻のレイラは一族は別として一人で120億ユーロ(約1兆1400億円)を所持していると見られている。彼女は今回の逃亡時には金1.5トン4500万ユーロ(約54億円)を持ち逃げしていた。

ベンアリは24年間チュニジアを牛耳ってきたが、1月14日にチュニジアを捨てて亡命した。ベンアリとレイラは一路パリを目指したが最終的にはサウジアラビア王国に逃げ夜半過ぎに到着している。もっか紅海の畔の町ディジェダ(Djedda)の病院にいて昏睡状態だといわれている。ベンアリの家族は外国で逮捕が始まっているという。

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