2月24日フランス・ソワール.fr紙はフランソワ・フィヨン仏首相の無駄使いを指摘して問題にしている。エジプト革命の前の2011年末、冬のバカンスでエジプトへの家族旅行でフランス政府の公用飛行機を無料使用して問題になっていた。が、フィヨン首相は毎週末には仏軍のファルコン7x機を使用して自宅のあるサルト県に帰っていた。その経費が往復だけで27000ユーロ(約324万円)という。
パリからだと往復250キロの距離で、自動車ならばシトロイエンC6で往復110ユーロ(約13200円)とオートルート代40ユーロ(約4800円)で、時間は往復5時間。
超特急列車(TGV)だと安全のために1等車を全部貸し切っても往復5800ユーロ(約70万円)で時間は往復で1時間25分かかるという。
フィヨン首相の家はフランスのロワール地方とブルターニュ地方の間のサルト県にありアンジェの町とサーキットレースで有名なルマンとの中間にあるソレスメ(Solesmes)にある。17世紀の小型の城館でフランスの歴史では有名なゲックランの末裔が建てたといわれている。近くの村は中世のたたずまいの残る田舎町だが、ここにつくられる理由はないが1989年に超特急列車(TGV)の駅が作られた。フィヨン首相の家から2キロのところだという。
英国のダビッド・カメロン首相はしばしば列車や一般の飛行機を公私にわたり使っているという。
スペインのホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ首相はETAバスク分離派独立運動のテロがあるので政府の防弾ガラスのある車と飛行機を使っている。
イタリアのシルビオ・ベルルスコーニ首相 は自家用車と自家用飛行機を自分の費用で使っている。
スカンジナビアの国々では経済的な理由から公用でも首相も国内の移動はガードが3人付くが列車を使うという。
フランス・ソワール紙が問題にしているのは安全のためだとはいえ、大統領や首相が多額の旅費を私的なところまで国民の税金で利用している。それは正しいのかと疑問を提出している。
私的な利用でも安全性の必要から認められるとしても高額なジェット機や飛行機の費用は、私的な利用や家族旅行などの場合に、一般旅行の金額をベースに支払うべきではないかといっている。