2011年3月16日水曜日

仏ルノーのスパイ告訴はゴーン会長の「誤認」、日本人式「謝罪」に、野党は「辞任を要求」

3月14日夜にルノー自動車のカルロス・ゴーン会長が幹部3人をスパイと見なして告訴をし会社を辞めさせたことは情報の誤りで誤認だったとテレビで謝罪した。が、ペレタ社長とゴーン氏の辞任は拒否した。オブリ社会党書記長や共産党のジャン・ピエール・ブラルド議員はゴーン氏などは「きちっと誤らなかった」「ゴーン氏は辞めるべきだ」と主張している。ルノーの最大株主(15%)を持つフランス政府のスポークスマンのフランソワ・バロワン仏財務大臣は「滑稽なアマチュア主義だ」との批判はしているが、辞任は要求していない。

フランス国営放送・テレビA2で再放映されたTF1でのゴーン会長の謝罪は「私は、我々は誤った。情報が誤魔化されたのだ。私は個人としてルノーの名において謝る」といっている。たしかに不遜な態度であり頭もさげず笑っているようで、態度も謝罪しているようには見えなかった。これをローランス・パレゾフランス経団連会長(Medef)は、ゴーソン氏は日本人式に誤ったのだと意味慎重な言葉でいっている。

2ヶ月に渡ってルノー自動車のスパイ事件はフランス全体を騒がれてきた。これに関しては「まだ幕が下りたわけではない。あらゆる光を当てるべきだ」とエリック・ベッソン産業相はいっている。しかし、ルノーのスパイ事件が起きて一番先に騒いだのはこのベッソン氏で「産業スパイ戦争」だといって世間を騒がせている。

フランス国営放送・テレビA2ではさっそく、かってスパイ事件でさわがれた中国人学生のリリーさんの記録映像を登場させたり、日本人のスパイの仕方が紹介されたりして異常な報道ぶりだった。

12月末から1月初めの一般報道では、2010年末にフランスでの新車購買補助金が打ち切られることでルノー自動車の売り上げ減少が心配されている時期であった。

「ヌーベル・オブセルバトワー誌fr.」によると、尊厳のないゴーン氏は辞めるべきだとうブラルド議員は、2005年と2007年のパリ西近郊イブリーヌ県にあるルノーのギィヤンクール・テクノセンターを襲った事件をてきぱきと片付けたゴーン氏だがその後に多くの従業員が自殺した問題を取り上げて、最近の5年間で15000人を解雇したルノー社とフランス政府との共犯の責任性を疑っている。


【関連記事】