7月2日、モロッコ王シディ・モハメド6世の提案した憲法改正案の国民投票の結果は現時点では開票率94%だが、98.5%で合意されたことが1日の深夜にタイブ・シェルカウイ内務大臣から発表された。モロッコ人1300万人の有権者は4万箇所に設けられた投票所投票をすませたが最終結果は日曜日か月曜日になるという。現時点での投票者率は72.65%となっている。同大臣は改正憲法はシディ・モハメド6世の政治権限に限界をもたせたもので首相に利点を持たせていると発表している。(JST 11/07/02/11:13)
モロッコ王による憲法改正案の提案は年度始めからあったもので、チュニジアやエジプトなど「アラブ諸国の春」の動きの中で現実化したもの。マグレブ諸国(モロッコ・アルジェリア・チュニジア)の中でもモロッコは宗教色の強い国民で革命はないといわれてきていた。
モロッコ王は旧王国憲法と欧州議会制君主国の中間を狙った民主化の憲法を提案してきていると見られている。
(※)これまでの経過 →
2011年6月20日
モロッコは20日の大都市での大抗議集会を呼びかけている。これは6月17日にモロッコ王シディ・モハメド6世が「アラブ諸国の春」革命の勃発をおそれて自ら憲法改正を民衆の前に提出した。しかし民衆は不十分な民主化だとして街頭抗議 ...
2011年6月17日
6月17日、モロッコ王モハメッド6世は国民待望の憲法改正案を発表した。新憲法では首相は政府大統領として主権を強化することになる。王の宗教的政治的な権力は縮小化する。男女の平等や民衆が国民投票を組織することも可能となる。 ...
(参考記事)
Plus de 98% de "oui" au référendum de vendredi au Maroc