2011年11月4日金曜日

嘘を協議し偽証した7人の仏警察官が、1審の2倍の禁固刑判決




嘘を協議し偽証した警察官の裁判で、ボビニー裁判所第一審判決では3ヶ月から6ヶ月の禁固刑であったが、パリ高等裁判所(控訴院)は3日午後に2倍の6ヶ月から12ヶ月の刑を要求した。事実は、2010年9月9日にパリの北東部の郊外都市オルネー・スー・ボワで一人の警察が車の短い追跡で足をぶつけて怪我をした事件で、この警官と同僚らは追跡した車の運転手を犯人にする嘘を協議して裁判を起こした。

7人の警察官への禁固刑の判決で2010年末にフランス全土から集まった警察組合員らがボビニー裁判所を取り囲んで激しく抗議したことは記憶に新しい。警察側をブリス・オルトフー前内相(移民相)が支持したことで、これに関し裁判官が司法の独立を訴えて告訴した。

警察の告訴を受けた運転手は公務員への殺害を企てたとして拘置され、終身刑を受ける可能性がでていた。しかし時間と共に警察の証言が崩壊し、警官の怪我の原因は追跡中の同僚のパトカーによるものとわかった。

公職にある警察が嘘の証言で市民を罪に落としいれるモラルの低下が問題になっていて、判事はこのような態度は許されないものだとし、警察に対する重大な信用を傷付けるものになったといっている。司法への警察権や政治権力の介入が事実を隠してしまうことを改めて民主主義の異常な状態として留意しなければならないだろう。