パリのモンマルトルの移民地区を支援するアソシアションでjulia-keiko tsujii さんの作品を展示している。先日、tsujii さんにお話を伺うと、「小さな作品ですが安価な価格で買うことができます」といっていた。ラテンアメリカの文化とフランスそして日本と国際的な感性の共演に、別世界のようでありながら、親しみのある作品が見られるはずである。辻さんは毎日は展示会には出席できないが、週末などには顔を見せますといっていた。
わたしが訪ねたのは月曜日の午後であった。アベスの地下鉄付近には昼からたむろする若い移民の青年たちが大勢いて驚かされる。少し怖いくらいだ。しかし会場付近は地下鉄の駅よりもずっとモンマルトルの丘の中腹にあって、公園をはさんで小学校なのだろうか?子供たちの喚声が聞こえていた。モンマルトルの丘の上のほうは次第に住宅街になっているようだ。アフリカの移民労働者が衣服製作のアトリエを構えている小さな店が並ぶ通りが印象的であった。道路から中が覗ける。ミシンを踏む青年とモデルなのだろうかアフリカの衣装をまとった頭に水色の布のかぶり物をした女性の姿があった。不思議な光景だ。
展示会場にはアソシアションの人々が持ってきたのかアフリカの様々な仮面(マスク)がいくつも掛けてあった。美術館になりそうですねと応対してくれた男性に仮面を指差して話すと、みんなコピーですよと答えた。それは、私がアフリカの文化財を持ち込むことが許されてないことを少し前に話したからかもしれないが、本物の仮面でも偽ものでも私には同じく異様な世界に見えたことには違いない。
作品は原色で、その色使いはアフリカの野生性の独特の野獣派の作家の作品を思い起こさせる。他に別の作家の作品も置いてあるが、展示場に炊かれた強い線香の匂いで長くはいられなかった。
私は彼女の絵の理解は、この独特の香りの刻印と黒と白のマスクが鍵になっているように思われた。アフリカ移民の多いモンマルトルを展示会場に選んだのはなにかラテンアメリカとの共通性の意味があるのであろう。
展示会場にはアソシアションの人々が持ってきたのかアフリカの様々な仮面(マスク)がいくつも掛けてあった。美術館になりそうですねと応対してくれた男性に仮面を指差して話すと、みんなコピーですよと答えた。それは、私がアフリカの文化財を持ち込むことが許されてないことを少し前に話したからかもしれないが、本物の仮面でも偽ものでも私には同じく異様な世界に見えたことには違いない。
作品は原色で、その色使いはアフリカの野生性の独特の野獣派の作家の作品を思い起こさせる。他に別の作家の作品も置いてあるが、展示場に炊かれた強い線香の匂いで長くはいられなかった。
私は彼女の絵の理解は、この独特の香りの刻印と黒と白のマスクが鍵になっているように思われた。アフリカ移民の多いモンマルトルを展示会場に選んだのはなにかラテンアメリカとの共通性の意味があるのであろう。