ドイツのアンゲラ・メルケル首相 がサルコジ氏の仏大統領選挙を支援するために近く集会に参加すると、28日午後にキリスト教民主同盟(CDU)のヘルマン・グローン事務総長のパリ発言の中であったとしている。「アンゲラ・メルケルはサルコジをもうすぐ支持する」。「春の大統領選挙時に会ってサルコジを支持する」というものだ。一方、2009年秋のメルケル首相の選挙ではサルコジ大統領がメルケルの再選を支持していた。 グローン氏はサルコジ大統領の対抗候補である仏社会党のフランソワ・オランド氏を批判して、「彼らの古い夢に絡め執られている」。仏社会党(PS)は「左派の夢想と誇りにまみれた概念しか出さない」、「提案は不明瞭」で」「我々の時代の緊急の課題に答えてない」などと批判した。オランド氏からは、サルコジとメルケルはこれまでに何度も会合して解決策を協議してきたが欧州諸国の、そしてフランスの財政危機を回避できなかったとその限界を指摘されている。オランド氏は仏大統領に当選したら、2013年1月には「新独仏協定」を提案すると宣言し、「そのときにはフランスは欧州の方向を転換でき、希望を回復できる」と最近のドイツ訪問で発言していた。
フランス通信(AFP)は同事務総長の発言要旨を取得したといっている。
ドイツ・ キリスト教民主同盟(CDU)党首のアンゲラ・メルケル首相はサルコジ氏を「将来のエリゼ大統領官邸候補として良い」と納得していると、左派系ベラション紙frは伝え、サルコジ大統領支持のニュースは CDU とは同根の基盤であることから、驚くべきことではないとしている。
欧州民主党(PPE)傘下のCDU はサルコジ大統領の国民運動連合(UMP)側とされる中道左派の仏民主キリスト教党(クリスチャン・ブータン議長)と相似しているからだ。しかしブータン議長はサルコジ大統領から大臣職を解任されていて必ずしもUMPと意見が一致しているわけではない。
サルコジ大統領は2012年の仏大統領選挙の候補者の宣言をいまだに発表してない。フランス各地を演説旅行しているが、その経費が仏大統領の活動とみなされて国民の税金からでている。これが不明瞭な資金の使用だと批判された。
フランスは失業増大や経済成長の減退、国家の借金はサルコジ大統領就任期間だけでもそれ以前の2倍になっている。トリプルAAAの喪失はフランス政府のこれまでの経済政策の失敗であることはサルコジ大統領自身が「トリプルAAAを失えばそれは死である」と述べていることからもわかる。