2012年5月18日金曜日

仏社会に手本示すオランド大統領 大臣も30%減給 170%増給したサルコジ前大統領とは対照的

17日フランソワ・オランド社会党新大統領は経済危機で不景気な社会状況を鑑みて減給30%を宣言した。これは選挙中に話されていたもので社会の手本を象徴的に示すという姿勢を示したもの。各大臣も同様に30%の減給となる。この「平凡なプレジダン」オランド氏は大統領に就任するや自分の給料を170%増加させた「超プレジダン」サルコジ氏とはまるで対照的である。

同様にオランド大統領は、大臣が市長や県議会員を兼任している場合に給料を二重に受けることを禁じた。これもサルコジ政権とは異なっている。

政府スポークスマンに任命された仏-モロッコの二重国籍を持つナジャ・バロウ・ベルカセム(34歳)さんは、「手本と効力とが政府の鍵となる言葉だ」と話す。

オランド大統領はサルコジ大統領のようにエリゼ官邸を豪華につくりかえて住むよりは、パリの西部のアパートにパリ・マッチ誌の元ジャーナリストのバレリー・トリエルワイダーさんと暮らす方を好む。同夫人もトップ・レディと騒がれることを嫌っていて、自分の仕事を続けたいとしている。

ボルドー地方の緑の党のベーグル市長ノエル・マメール氏は、大統領夫人をトップ・レディなどと言っているが別に選挙で選ばれたわけではなくその役割は政治とは別なものであって公私混同した考えというのはどこか君主制的なのだと意見を述べて、サルコジ氏の夫人らを暗に揶揄している。

欧州の財政危機に関してオランド大統領はドイツのアンゲラ・メルケル首相とは方策を異にしている。オランド氏は財政基本条約を再交渉する必要があるとかんがえている。

財務大臣のピエール・モスコヴィッチ氏は公共的な借金はフランスの敵であるとの認識から、政府は6月1日に会計院から出されるの公共財政の詳細な発表を待っていると話した。