2012年12月3日月曜日

フランスの医療とロマ人

12月1日の左派系新聞リベラション紙はフランスに住むロマ人の医療問題に関し非常に興味深い記事を掲載した。それによると病院は社会に開かれたもので誰もがいつでも行けるところである。ロマ人が治療を受けられる緊急病院の医者は、ロマ人はしばしば配偶者や子供を引き連れてグループでやってくる。その身体性やフランス語がうまく話せないことから彼らがロマ人だとわかるのだと話す。そして住んでいる場所を話すからだと語っている。モンフェルメールやポワシーのキャンプから来ているわけだ。筆者は主治医にロマ人を受け入れる医者はあるのかと聞いたことがある。医者は緊急病院だけだと答えていた。


子供はフランスの学校に就学しているのでフランス語が話せる。それで子供を病院に一緒に連れてくる場合が多く家族そろってくるので、ロマ人の病人1人が来ることはないということだ。だから入院でもしようものなら見舞いにロマの家族が全員やってくるのだと看護婦はいう。あるアシスタント・ソシアルは彼らは家族でやってきて病院のシャワーを使っていくのだと嘆く。

フランスの総ての緊急病院では最低限の記録が要求されるがロマ人は身分証明書や社会医療カード(carte vitale)のような最低限必要なものを持たない。そのために一枚の社会医療カードで複数の人がそれを使って治療にやってくるのだという。彼らの住所や電話番号も架空のもので治療の支払いは初めから期待できないらしい。しかしだからといって公共の病院でロマ人を不平等に扱うことや差別待遇を強いることはできない。誰に対してもみんな平等な水準で看護をしている。このことはロマ人患者に対しても同じことで、これは言っておくべきことだと医者は主張している。

【参考記事】

http://www.liberation.fr/societe/2012/12/01/comment-le-personnel-hospitalier-percoit-les-roms_864224

Comment le personnel hospitalier perçoit les Roms

1 décembre 2012 à 08:11