現代建築の父とも呼ばれるブラジル人のオスカー・ニメイヤー氏(1907年12月15日生)は11月2日から再度入院していたが、5日現地時間21時50分(23時50分GMT)リオ・デェ・ジャネイロで104歳で死去した。腎臓が悪化していたと主治医はいっている。食道カメラを入れるため脱水症が死亡の原因となった模様。同氏の建築物は鉄筋コンクリートを使用した垂直とカーブと斜線体が特徴でフランスに帰化したル・コルビュジェから多大な影響を受けている。平等主義を唱える共産主義者であった同氏はフランスではオワンを被せたような建築で知られる共産党本部(パリ1967年)を手がけている。葬儀は7日にリオ・デェ・ジャネイロ宮で行われる予定。
ブラジルのディルマ大統領はニメイヤ-氏の死を讃えブラジルは「革命的」「天才」を失ったと表現した。同大統領はニメイヤ-氏が建築したブラジル連邦政府本部になっているリオ・デェ・ジャネイロ宮殿で6日午後から通夜を行うと宣言した。
同氏の作品は全世界に600ほどあり現在も建設中なのが20ほどあるという。1940年代にニメイヤー氏はブラジルの首都建設に都市学者のルシオ・コスタ氏と景観学者のロベルト・ブルル・マルクス氏と共に参加している。
1936年にはル・コルビュジェとリオで出会い大きな影響を受ける。1952年にニューヨーク国連本部の建設に参加。フランスのルアーブル市文化センター(1972年)やパリの共産党本部(1965年)はニメイヤー氏が亡命中に建設したもの。
【参考記事】
http://www.france24.com/fr/20121206-deces-architecte-bresilien-niemeyer-art-moderne-oscar