2002年5月のカラチ仏人殺害事件の財政面をルノー・ヴァン・リュインベック(Renaud Van Ruymbeke)判事とロジェ・ル・ロワール判事(Roger Le Loire)が担当してきたが、パリ検事が補完調査に乗り出した。これは資金洗浄と汚職疑惑で武器商人のレ バノン人ジアド・タキエディン(Ziad Takieddine)氏の周辺を洗うものだ。タキエディン氏は2011年3月5日にリビアから帰り、パリ北郊外のブルージュ(Bourget)飛行場で現金150万ユーロ(約1億5千万円)を無届けに所持していて逮捕されていた。4日これをパリ検事が問題にしている。タケエディン氏はジャン・フランソワ・コッペ国民運動連合(UMP)前議長やサルコジ前大統領とは昔からの友人でカラチやカダフィのリビアとの資金洗浄疑惑が今後の焦点に登ってきた。
リビアからのサルコジ前仏大統領前婦人セシリアさんが主導したブルガリア看護婦解放の快挙は、リビア仏大使のサルコボーイと呼ばれたボリス・ボロワン氏やサルコジ氏の友人で武器商人のタキエディン氏が関与していた。
カラチ事件の還流(違法)のコミッション疑惑では、1995年のバラデュー元仏首相の大統領選挙資金に使われたと見られ裁判所によって調査されてきた。
リビアからの資金はカダフィから流れたものなのか、またフランス側の誰に渡されるものだったのかが問題の焦点になってきている。
仏国営ラジオ・フランス・アンフォは、日曜新聞(JDD)の2人のジャーナリストが飛行機に同乗していたことは当時わかっていたが、これを再度6日に報道しさらにジャーナリストらはトリポリでカダフィ大佐にインタビューすることに成功していたのだと報道した。
サルコジ前大統領周辺でカラチ事件の証人が裁判所に出頭してきたが、今度はリビア資金洗浄疑惑で同じ武器商人タケエディンが調査の標的になってきた。
【参考記事】
http://www.lexpress.fr/actualite/societe/justice/karachi-ziad-takieddine-vise-par-une-nouvelle-information-judiciaire_1195895.html?id=118431