フランソワ・オランド仏大統領はアルジェリア訪問の2日目(20日)にアルジェリアの首都アルジェの議会で講演しフランスの植民地時代のアルジェリア人民の苦しみを認めた。その中でアルジェリア人の反植民地主義のシンボルとなっている若き数学者の死がフランス警察によって拷問されていたことを認めた。オランド大統領は特に植民地主義の体制が横暴でまったく不正であったと批判した。
19日にはオランド大統領はアルジェリア訪問はフランスの植民地の犯罪を謝罪や懺悔にきたのではないことを話していた。そうではなくて真実を話しにきた。それが歴史であるからだと語っている。フランスの植民地に対するサルコジ前大統領らとの捉え方の違いを示した。
オランド大統領はこの植民地問題に関してはいままでと変わらない姿勢であることを明かし何時も明快な考えであるとして、過去に関する事実、植民地政策の事実、戦争の悲惨な出来事の事実、負傷者の記憶を挙げた。そしてアルジェリアでそれらを懺悔し謝罪を要求する声の高まりに答えて、過去を顧みることを我々は拒まない。むしろこれを将来のために役立てたいと話した。
オランド大統領はアルジェリア人のフランス滞在をより寛容に受け入れ、ビザの発給を速やかに出すことを約束した。
両国の利益に関しては野放しの移民を制限するがアルジェリアの青年がフランスに来れるようにしたい。1968年法のアルジェリア人のフランスでの労働と滞在に関しては変更しないが尊厳と理解あるものに改良したいと話した。