2013年1月13日日曜日

ド・ビルパン元首相 オランド仏大統領を批判 反テロリズムの戦争はフランスではない


ドミニク・ド・ビルパン元首相はオランド仏大統領が開始したマリ政府を支援してのマグレブ諸国のアルカイダ(Aqmi)との反テロリズムの戦争はフランスの行うものではないと批判する発言を12日の日曜新聞(JDD).frでしている。この戦争はテロリストをまいらせはしない。それどころか彼らがより先鋒化することを正当付けることになる。この戦争は平和をもたらす事がない。それどころか西欧の介入が平和への責任を捨てることになると、オランド仏大統領の戦争宣言を批判している。

ド・ビルパン氏は話を続けて、さらに悪いことにはこの戦争は歯車であり、それぞれの戦争は油のシミでつながっている。イラクからリビアそしてシリアへと、そしてリビアからマリへとサハラ砂漠を密輸された武器が溢れながら関係している。この戦争を終わりにすべきだと主張している。12日夜のフランス国営放送テレビA2でもマリのイスラム主義者への武器がリビアから流れ込んでいることを指摘する報道があった。

ド・ビルパン氏は、マリでは成功する条件はまったくない。我々はめくらで闘うことになる。3月に大統領、12月には首相がそれぞれ排斥されている。マリ政府軍は崩壊し分裂している。マリ国家は機能を停止している。それなのに我々はこの戦いで一体誰を支援しようとするのか?と本質的な問題を突きつけている。オランド仏大統領はマリ政府の要請で仏軍隊を支援するのだと戦争開始の理由の一つとして話しているからだ。

ド・ビルパン氏は政治的交渉しかマリの平和を実現できるものはないと考えている。我々はアフガニスタンやイラクやそしてリビアでの戦争が失敗してきた教訓を学ばなければならない。テロリストに対抗する戦争は誤りで、それを行うのはフランスのあり方ではないと発言している。これらのド・ビルパン氏の発言はオランド大統領が12日に宣言したことの正面からの批判となっている。

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オランド仏大統領のマリ空爆・戦争宣言に メランション氏が批判

【参考記事】

Villepin : "Non, la guerre ce n’est pas la France"

http://www.lejdd.fr/International/Afrique/Actualite/Villepin-Non-la-guerre-ce-n-est-pas-la-France-585627