2013年5月13日月曜日

仏裁判所への暴言行為を支持し 国民運動連合UMP議員が結集

 5月初旬にアンリ・グゥエノ氏(イブリーンヌ県議員で前大統領官邸エリゼ宮特別諮問官)は国民運動連合(UMP)の議員100名ほどの支持署名を受けた。これはロレアル化粧品の社長でフランスの大富豪リリアン・ベタンクール氏がサルコジ前大統領に要求されて現金手渡がなされたとされる事件で、サルコジ前大統領は調査のためボルドー裁判所への出頭を命じられ長い審問があった。その間にジャンティ判事は匿名でこの裁判をやめるように弾丸が入った封筒の脅迫状が送りつけられる事件もおこっている。グゥエノ氏の言動はフランス共和国の裁判所への侵害であるとして司法組合連合(USM)は告訴した。パリ刑事により予備調査が開始されたことから今回のグゥエノ氏を支持する側の動きが起こった。

 フランス共和国が三権分立を相互に尊重しそれぞれの独立が守られなければならない。ナンテール裁判所検事のフィリップ・クロワ氏をサルコジ前大統領が任命したようなこれまでの検事や裁判官を政治の下に置こうとする思考を変えなければならない。

 グェノ氏の公人である裁判官への暴言が証明されると6ヶ月の禁固刑と罰金7500ユーロ(約 円)が課せられる。同事件を担当するボルドー裁判所のジャン・ミッシェル・ジャンティ判事はサルコジ前大統領の講演原稿を書いていたとされる人物。

 ゲゥエノ氏を支持したUMPの議員ではジャン・フランソワ・コッペ国民運動連合(UMP)議長派の議員が多くクリスチャン・ジャコブ氏やグザビエ・ベルトラン前健康相(前労相)などがいる。2017年の大統領選挙出馬声明を日本で確認したフィヨン前首相側の議員は少なかった。フランスは旧制度の時代の考えを捨てて、司法権の独立を尊厳すべく真剣に考え実行すべき時がきている。
 
【参考記事】
 http://www.lemonde.fr/idees/article/2013/05/15/m-guaino-ne-bafouez-pas-la-separation-des-pouvoirs_3234082_3232.html

"M. Guaino, ne bafouez pas la séparation des pouvoirs"

Le Monde.fr |  • Mis à jour le 
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