2013年6月1日土曜日

パリ郊外で乗車拒否のバスを追跡

 5月30日、私はパリ北郊外の航空ショーで有名なブ-ルジュに行った。バスを雨みぞれの中待っていた。私が手を揚げて合図したにも関わらず乗車拒否されてしまった。私は失望のまま立っていると「郊外青年」が「あのバスですよ。あなたの乗るバスでした」と言った。
 
 私はここに来たのは初めてで、どのバスが何処に行くのか皆目検討がつかなかった。私に声をかけた青年は、帽子を被りイヤホオーンを耳にしたアラブ系の青年で停留所に雷雨を遁れていた。少し前に私の行き先を話して乗るべきバスの番号を訪ねていたためだ。

 まもなく次に来たバスに行き先を聞くと、「そこには行かない」と言い、続けて「前のバスがあなたを乗車拒否したのを見た」「追いかけてやる」と若い女性運転手は意気込んで話した。すぐに前のバスを追跡し始めた。2つ目の停留所で追いつくやクラクションを何度も大きく鳴らし合図したのである。私はこれにひどく感動もしたが驚いた。

 郊外の人々はどこかパリ市内の人々とは異なっているようで多くの人がバスに乗り込むと挨拶をするのであった。

 バスの運転手は勿論のことバスの中はフランス人らしき人は1人も乗ってなく、皆んな色の黒い人々であった。バスの運転手が若い黒人系の女性で、追跡して私が乗り込んだそのバスの運転手は黒人男性であった。この若い女性運転手がフランス社会の価値を日常の中に示している姿に深い感謝の思いと感動がよぎった。