2013年9月19日木曜日

国連調査官レポート発表後も、化学兵器使用責任はアサドに無いとロシアが支持

 フランスと英国及び米国は国連の調査官のレポート発表によって、ダマス化学兵器使用での1500人殺戮の責任がシリアのバッシャール・アサド大統領に間違いなくあったことを確証することになったが、ロシアはこれに対し国連レポート結果を快く思ってない。ロシアは8月21日のダマス郊外での特に国連の化学兵器使用調査レポートに関し、選択的で一面的な政治的結論のレポートであると批判している。そのロシアの批判に対してロラン・ファビウス仏外相は、「国連の調査官の客観性は誰も批判できないものだ」と告発した。9月18日のルモンド紙frが報じている。

 18日、シリアのバッシャール・アサド大統領は化学兵器工場の情報リスト提出期間である1週間を遵守する約束をしたとロシアのセルゲイ・ラブロフ外相がロシア国営テレビで宣言。

 ロシア側はシリア体制から、シリア反体制派による化学兵器使用の証拠物件を得ていることを確認している。

 ロシアの外交官は18日にダマスに到着し、レポートを書いた国連の調査官は、「すでにシリア体制によってロシアに運ばれたシリア体制の挑発証拠物件に関して書いてない」「その挑発証拠物件は、我々にシリア反体制派が化学兵器の襲撃に関与したことを証言するものである」と発言した。ロシアの外交官は同様に、もしシリアが化学兵器を放棄しない場合には軍事介入に訴えるとする脅かしに対して、ロシアは反対すると立場を表明していて、欧米による軍事介入は新たな世界の不均衡を作り出すことに貢献することになると宣言している。

 このロシアの庇護発言にたいしてシリアの独裁者アサド大統領は歓迎の喜びをシリア国営放送で語った。

 8月21日のダマス郊外化学兵器使用とは別に3月の化学兵器使用を問題とした国連の調査官を10月末までにはシリアに派遣するという。


【参考記事】

Armes chimiques : Damas respectera les délais fixés par l'ONU, assure Moscou

Le Monde.fr avec AFP et Reuters |  • Mis à jour le