6月9日朝に、国連安保理の議長を努めたメキシコ大使クロード・ヘェール氏はイランの原子力開発計画への制裁決議案(5月18日)の投票について発言した。それによると、投票は9日の(GMT14時/日本時間22時)に行われると報道関係者に発表。制裁案はアメリカのものを下敷きにしており国連安保理の常任理事国(中国、アメリカ、フランス、英国、ロシア)5カ国とドイツによって当案件が投票されることになる。しかし非常任理事国10カ国のブラジル、トルコ、リビアなどは決議案の投票に反対している。(本文の初出 / 公開日時: 2010年6月9日 @ 9:55 )
案件に記載されているのは、イランの外国での活動で問題となるウラン鉱山への投資やイラン船舶の外洋での査察の可能性などに関してである。またイランは戦車などの新型重器8品目の輸入禁止などが対象になっている。イランのマハムード・アハマディネジャド大統領は、「既にアメリカとその連合国は考え方が誤まっている。(彼らは)棒を振り上げておいて(脅して)から、次に座って我々と協議しようと」していると指摘している。またエル・ワッタン紙は、「制裁が行われた場合はイランはもう協議はしないだろう」との同大統領の記者会見での発言を伝えている。
8日イスタンブールでアハマディネジャド大統領は、5月末にイランはブラジル、トルコとの間に原子力燃料の交換協定が成立したが、「これを欧米は受け入れるべきだ」と警鐘した。エル・ワッタン紙はさらに、8日のイスタンブールからだとして、ロシアのプーチン首相とトルコのレジェブ・タイップ・エルドアン首相との会談で、「我々は実践的な解決案を見つけた」との宣言があったとAFP フランス通信を引いて報告している。
ヒラリー・クリントン米国務長官は、ラテン・アメリカへ旅たつまえに、アハマディネジャド大統領はもうじき引きこもった塔の中から話し合いをしようといって出てくるだろうといっていた。
プーチン首相は、この制裁でイランの民衆を困難の中に落とし入れることは理に会わない。また、原子力の平和利用を停止させることは我々にはできないとの考えを表明している。制裁案の採決には15票のうち9票以上を獲得しなければならない。
(参考記事)
Iran/sanction: vote demain à l'ONU (フィガロ紙)
http://www.lefigaro.fr/flash-actu/2010/06/08/97001-20100608FILWWW00663-iransanction-vote-demain-a-l-onu.php
http://www.lefigaro.fr/flash-actu/2010/06/08/97001-20100608FILWWW00663-iransanction-vote-demain-a-l-onu.php
Ahmadinejad menace de ne plus négocier (エル・ワッタン紙)
http://www.elwatan.com/Ahmadinejad-menace-de-ne-plus
http://www.elwatan.com/Ahmadinejad-menace-de-ne-plus
Nucléaire iranien: sanctions mercredi à l'ONU(RSR.ch)
http://www.rsr.ch/#/info/les-titres/monde/2094316-nucleaire-iranien-sanctions-mercredi-a-l-onu.html
http://www.rsr.ch/#/info/les-titres/monde/2094316-nucleaire-iranien-sanctions-mercredi-a-l-onu.html