2013年11月12日火曜日

イタリアでメディア新法案、「ベルルスコーニの猿ぐつわ」に、"無言デェー抗議"




 


フランスのイタリア広場でもベルルスコーニ首相の「猿ぐつわ」に抗議集会  (写真撮影/筆者2009.10.3)


8日、イタリアのジューナリストたちはシルビオ・ベルルスコーニ首相 のメディア新法案による発行弾圧に抗議して、"無言デェー "を行ってラジオ・テレビの放送をストップさせ新聞の発行を停止した。メディア新法案は電話の傍受と出版に圧力と制限を加えるもので" 自主規制"と呼ばれてメディアに猿轡(ぐつわ)を強いるものだとジャーナリスト側では見ている。弁護士や裁判官たちもジャーナリズムを支持しているという。(本文の初出 / 公開日時: 2010年7月9日 @ 23:53 )

メディアに猿ぐつわ
午前7時00(GMT5時00)ラジオやインターネット新聞のほとんどがストップした。新聞の大手コリエール・デラ・セラやレピュブリカ・スタンパなどがキオスクに並ばなかった。ベルルスコーニ首相の家族が経営するジオルナルは店頭にあったとフランス各紙の報道がつたえた。
野党やメディア側はこの新法案をシルビオ・ベルルスコーニ首相に都合の悪いジャーナリズムに轡(ぐつわ)をつけようとするものだと解釈している。新法案はマフィアの調査が困難なものになるとして裁判官の反対が湧き起こっている。
新法案は10日に上院を通過したが下院での決議はなされてない。新法案では新聞や視聴覚メディアが司法調査が行われている期間中の録音や電話などによる傍受記録の報道をすれば、最高二ヶ月の禁固刑と464700ユーロ(約6千万円)の罰金刑に処せられるというものだ。政府はこれを公共の利益ではなくて、個人の権利の擁護であると位置づけている。
ジャーナリズム弾圧に世界が抗議
昨年(2009年)10月3日ローマで報道の自由弾圧に抗議したイタリアのジャーナリストたちは連盟(FSN)を中心に左派系政党と共催し10万人のデモ行進を実現した。シルビオ・ベルルスコーニ首相は国営テレビ「ライ」の局長任命権を持ち三つの民報も所有している。
このためにイタリアの情報が公正でなく政府の都合のよい市民の情報操作が行われていると見られている。イタリアのジャーナリズムの危機は民主主義の危機でもあるとしてフランスなどでも敏感な問題として理解されている。この事件に呼応して昨年はイタリア広場などで在フランスのジャーナリストを中心に抗議集会が行われており全世界的な問題に発展していた。
(参考記事)
(レゼコー.fr)
http://www.lesechos.fr/depeches/monde/afp_00266270--journee-du-silence-dans-les-medias-italiens-contre-une-loi-controversee.htm
(チャレンジャー誌)
http://www.lesechos.fr/depeches/monde/afp_00266270--journee-du-silence-dans-les-medias-italiens-contre-une-loi-controversee.htm