2014年3月5日水曜日

サルコジや側近の思惑が録音機に 内閣改造などの裏話しが暴露

5日、政治家暴露の専門週刊紙カナール・アンシュネとインターネット紙アトランティコ(Atlantico)は、サルコジ大統領時代の諮問官で元極右派系のミニュト紙(Minute)ジャーナリストのパトリック・ブィッソン氏がエリゼ大統領官邸などで仕掛けた録音機での会話の一部を掲載した。同氏の弁護士によると、ブィッソンはメモを取れないので次の会合のために録音機を使用していた。特別な論議の起こるものを除きブィッソンは時間の経過とともに消していたと話している。ブィッソンは2012年のサルコジの大統領選挙に大きな役割を演じた人で、サルコジのエリゼ大統領官邸が世論調査会社と一般公募も無しに多額の調査契約をおこなったことにも関係していた。ルモンド紙や左派系新聞リベラション紙などが報道した。


ブィッソン氏によるサルコジ前大統領関係の会話録音は数度おこなわれた。

2001年2月26日のベルサイユの大統領離宮での会合を録音したものでは内閣改造が話題になっている。内相にはブリス・オルトフー(前移民相)に代わりエリゼ大統領官邸書記総監のクロード・ゲアンにすることや、外相をミッシェル・アイオマリ(前内相、元防衛相)からアラン・ジュッペ(前防衛相)に代えることなどが録音されていた。またフィヨン首相をジャンルイ・バルロー(前環境相)に代えることでは、「グロテスクなことだ」とのサルコジの得意の言葉が宣言されていて、「現在、フィヨンに代われる首相は自分と仲がいいジュッペだけだと」サルコはいっている。

ベルサイユの大統領離宮での内閣改造を話題にした会合の帰りブィッソンに同乗した通信諮問官のミッシェル・ゴダー(Michel Goudard)との会話では、会合に出席していたカルラ ブルーニ・サルコジのことが語られている。「きつい人だな」との問いに、「テレビでみて知っているよりもずっときつい人だ、なさけない。でも介入力は相当なものだ」などとゴダーも同調している。

二人はこの会話のなかでエリゼ大統領官邸の世論調査に絡む税金汚職問題などを話し、その時代はゲアンが大統領官邸書記総監でエリゼを仕切っていた。ゲアンの内相就任を心配している。二人は、法相のミッシェル・メルシエや保険健康相のロズリン・バシュロに関しては全く嘆かわしいと批評している。

ル・ポワン誌(Le Point.fr)はサルコジ前大統領の諮問官パトリック・ブィッソン氏が録音機を使ってサルコジとの会話を数回にわたって記録していたと2月中旬に同誌で暴露していた。これに対しブィッソンは同誌を告訴している。