2014年4月17日木曜日

糖尿病治療薬「メディアトー」数百人の死亡責任裁判を前に 仏製薬会社社長セルヴィエ氏死亡


16日夜に仏セルヴィエ製薬会社の創始者で社長のセルヴィエ氏(92歳)死亡が同製薬会社から発表された。同氏は特別な病気は無かったが死因は今のところ明かされていない。同氏はフランス第2の製薬会社で糖尿病の薬「メディアトー」で少なくとも数百人が死亡しているとされ、その責任問題で裁判を待っていた。「メディアトー」問題を2007年に初めて指摘したブルターニュの肺の専門医イレーヌ・フラッション(FRACHON)さんは裁判でその責任が問われる前に同氏が死亡したことを残念がっている。

フラッションさんはインターネット新聞のメディアパート(Mediapart)社の質問に答え、セルヴィエ個人が死亡してもその関係者が裁判でその責任を答えるはずだと話して、事件の組織だった性格を指摘している。

「メディアトー」は1976年から2009年にかけて市販されていた。「メディアトー」は食欲を無くすことから肥満の薬としても使用されていた。

同社の始まりは1954年、オルレアン市に咳に効くシロップを製造する会社から始まっている。現在はサノフィ社に次ぐ売り上げ高40億ユーロ(約5600億円)以上のフランス第2の製薬会社だ。

セルヴィエ氏には嫡子がなく会社は旧側近のジャネフィリップ・セタ氏が昨年10月から運営しているが、2月になってセルフィエ氏は自分にもしもの事があった場合には幹部会で責任者を決めることを財政部長のオリヴィエ・ローロー氏に委任していた。しかし今のところはセルヴィエ氏の後継者は指名されていない。