2014年6月4日水曜日

バラデュー前首相の金庫番証言で パリ交通公団総裁とサルコジ側近がカラチ絡みで判事に召集

パリ交通公団(RATP)総裁ピエール・モンガン(Pierre Mongin)氏は、バラデュー氏の1995年の大統領選挙運動の財政面を調査しているルノー・バンリュインベック( juge Renaud van Ruymbeke)判事に6月6日に召集される。当時、モンガン氏はバラデュー首相の官房長官であった。ルノー・バンリュインベック判事はカラチ事件を調べている。今回は、フランス国内でバラデュー首相特別経費から申告なしで現金が大臣らに2001年まで流れていたとされるものだ。証言したのはルネ・ガリー・デジャン(René Galy-Dejean)氏で当時のバラデュー氏の大統領選挙運動の金庫番をした人だ。
1995年4月にモルガン氏に呼ばれて、行ってみると、300万ユーロ(約4億5千万円)の現金の束が詰まっているダンポール箱を出してきたと話している。この金の出所が、カラチ事件でパキスタンへ仏潜水艦売り込み賄賂の一部還流コミッションなのか、それともルネ・ガリー・デジャン氏の指摘するバラデュー首相の特別経費からなのかが問われている。

RATP総裁モンガン氏はデジャン氏の話しを全面否定している。

6月6日にルノー・バン・リュインベック判事の元に呼ばれているのは他に、最近に調べを受けたばかりのニコラ・バジル(Nicolas Bazire)氏がいる。バジル氏はバラデュー元仏首相(1993-1995)時代の官房長官でバラデューの大統領選挙運動の責任者をした人だ。バラデューの大統領選挙では
サルコジ氏はスポークスマンを努め、バラデュー政権下では財務長官の職にあった。そのためパキスタンにフランスが売ったアゴスタ潜水艦(90B)などの武器販売の調印をしていることが指摘されている。

バジル氏というのは、サルコジ氏がヌィーユ市長の頃からの30年来の友人だ。また、オランド大統領が作った高額所得者税75%の支払いを回避しようとして、ベルギー国籍の取得を企て世間を騒がせた仏高級品製造のLVMHグループのベルナール・アルノー( Bernard Arnault)社長の片腕で同社の副社長でもある。