2014年6月9日月曜日

ベルトラン前労相やバイエ議員ら 内部からサルコジのスキャンダルを糾弾

現在、フランス国民運動連合(UMP)を内部分裂させているのは、サルコジ前大統領の政界への復帰問題のためで、2017年の大統領選挙に出るか出ないか、出るなその方法手続は?と言う論争だがそれには原因がる。グザビエ・ベルトラン前労相は、現在のUMPの遭遇している危機はサルコジの不正資金選挙にあるわけで、この危機から脱出するためにはこれを明瞭に説明し なければならない。どうして我々がこんな危機の中にいなければならないのか?それはこれまで暴露され内部証言されたサルコジの2012年の大統領選挙運動の不 正資金運用にあったからで、この選挙に関係した者はUMPから出ていくべきである、と発言している。ドミニック・パイエはサルコジの諮問員もした大物議員だが、サルコジの姿勢を糾す発言をフランス・テレビInfoでしている。

バイエは、国際通貨基金(IMF)前専務理事ドミニク・ストロスカーン(DSK)事件では、すべるバナナの皮に足を取られやすかったストロスカーンは、罠に落ちたのだ、とその陰謀説をいち早く述べた一人である。このバイエは、サルコジ前大統領は無節操だ。信頼できる人ならば大統領選挙運動の不正資金疑惑の容疑を晴らす義務があるはず。すべてを混ぜ合わせてことの真実を誤魔化し隠くそうとしているのではないかとここでも鋭い指摘をした。

サルコジの選挙支持母体である国民運動連合(UMP)議長ジャン・フランソワ・コッペが5月末に辞任宣言した事件は、UMPが選挙運動の会場設営会社ビグマリオン(Bygmalion)社へ架空の不正請求書を強制して作らせて、サルコジの2012年の大統領選挙運動の膨大な出費額を国の税金でもって、UMPが支 払っていたというまたくスキャンダルな事件だ。

5月26日のコッペ議長の部下による内部告発と、同日それより少し前には、ビグマリオン(社長はコッペの前側近)側弁護士からの記者会見での告発で、コッペは辞任に追い込まれた。UMP党内でのサルコジへの信頼は確実に失われた。

6月7日のベルトランのこの発言に先立って、サルコジの友人ブリス・オルトフー前内相(移民相)はサルコジは党内大統領選挙候補選(プリメール)を経ずしてUMPの大統領候補にするべきだと発言した。これがベルトランを更に驚かせている。

時を合わせるようにして 6月7日のパリジャン紙は世論調査の結果だとして、最近台頭が顕著な極右派の国民戦線(FN)のマリーヌ・ル・ペンに勝てる候補はサルコジだけであるという調査を発表した。

しかし別の左派系の週刊誌ヌーベル・オブセルバトワールの世論調査では、サルコジも党内大統領選挙候補選(プリメール)に出てからUMPの2017年の大統領候補を決めるべきであるという意見が党員は勿論のことフランス人が望んでいることが明かされた。これにより大統領候補の選び方が独裁的な一握りの意見で決めるのるのではなくて、民主的な選挙で選びたいと多くの人が考えていることがわかった。 ベルトラン前労相やバイエ議員など内輪の勇気ある糾弾でサルコジのスキャンダルはさらに暴露されてゆくだろう。

 【参考記事】

A l’UMP Nicolas Sarkozy ne fait plus l’unanimité