2014年11月28日金曜日

嘘と虚構の世界に泳ぐサルコジをリベラション紙が断罪

朝昼晩と嘘をつくサルコジは、国民運動連合(UMP)党内次期の仏大統領選挙候補者を決める予選選挙(プリメール)を前に、この2ヶ月間に渡るサルコジのフランス各地での講演会で嘘の害毒を垂れ流してきたと27日のリベラション紙は指摘している。真実も嘘になってしまうような魔術師的な虚構による錯乱を誘う発言があるのだと同紙は指摘。サルコジを分析する面白い見解となっている。嘘と真実とが見分けがつかない状況を作り出すことに関しては天才的な才能があるらしい。正義と悪が転倒させられる危険がある。


2017年の仏大統領選挙では絶対に勝たないとこれまで「国家機密情報侵害」や「権力関与」による「公共資金汚職」などで「拘置」され「起訴」されてきているだけに権力を手に入れようと必死になっている

サルコジはボルドーでの講演会で、5%の犯罪者が50%の犯罪と違反を犯しているといったが、これも嘘でリベラション紙によるとサルコジはこの手の嘘を10年前から何度も繰り返して言っていると指摘している。フランスの50%の犯罪は5%の犯罪者が作り出しているのではない。

カーンでは、10月10日に講演会を持ちそこでサルコジは、「フィヨン(サルコジ時代の元首相)とジョワイエ(オランド大統領官邸エリゼ宮総書記官)との間での密議があったとする「論争」は、不透明な幻想であり、政治権力の場でもってなされたもの(嘘)で、日常的に彼らが嘘をついているのを絶対に私は信用しない」「我々がこの飽き飽きさせられる一連のページを終わりにしなくてはならないと」とサルコジは「嘘」を告発する発言をした。

しかし、このフィヨン首相とジョワイエ氏との間で大統領官邸エリゼ宮殿近くの高級レストランを使っての密議がもたれた事実は、ルモンド紙のジャーナリストであるジェラール・ダベ氏とファブリス・ロム氏によって証拠が提出されてしまった。

6月24日にサルコジ側のフィヨン元首相が、「サルコジを急いで叩かないと彼が舞い戻ってくる」と、社会党のジョワイエ大統領官邸エリゼ宮総書記官に進言していた証言のインタヴュー・テープ録音が、フランス通信(AFP)立会いの下に公開されてしまったことで、サルコジがむしろ嘘をいっていたことがわかったのである。

フィヨン元首相が大統領立候補者の選挙(プリメール)に出馬したいことから、競争相手のサルコジを追い落とそうとしてのオランド側への「下克上の進言」であった。サルコジはこのことを党員に知られないように誤魔化そうとしてカーンでの講演会で嘘をついたのであった。

唯、この進言をオランドは聞き流し魔に受けなかったのはよかった。これで司法を動かしたりしたら、サルコジは政治の司法介入を訴えてくるのが見えているからである。しかしこのフィヨン元首相の「進言」事件により、オランドがサルコジ裁判を推進することは逆に難しくなったことも確かである。そこまで計算されたものかは疑わしいが、とにかくこの事件はUMP内の驚くべき策謀と嘘が表面化した事件であった。

同じカーン市で、2012年の仏大統領選挙運動でサルコジは福島の現地視察をしてきたのだと嘘をついている。東京に数時間いただけで実際は福島視察はしなかったのは記憶に新しい。

ボルドーではさらに、サルコジはオランドとの仏大統領選挙を争った「2012年からオランドが金持ちは自分は嫌いだ」といっている。また、今回のプリメールの15箇所ほどの講演会場でも同じことを繰り返し言っている。

オランドは大統領になって2014年初めに「自分は金持ちが嫌いだ」と明言していたので2012年からではないのである。

またこのボルドーでの講演会ではサルコジは2012年にサルコジがが敗れた仏大統領選挙では、第2回目の投票でマリーヌ・ペンの極右派系フロンナショナル(FN)党が左派のオランドに票を入れるように言ったのだと嘘をついた。

マリーヌ・ペンはそんな呼びかけはしていない。彼女がした呼びかけは、白紙で投票するようにといったことだ。またサルコジは女性の日には左派は子供にスカートを履かせると嘘をついた。それに女性の日はまだできていないのである。左派政権への市民の性的な意識反応をサルコジはうまく利用しようとしている。



【参考記事】

Affaire Jouyet/Fillon : Sarkozy dénonce le "mensonge du pouvoir en place"

http://www.cambrai.maville.com/actu/actudet_-affaire-jouyet-fillon-sarkozy-denonce-le-mensonge-du-pouvoir-en-place_fil-2656195_actu.Htm


Sarkozy : ce n'est plus du mensonge, c'est carrément du roman

CÉDRIC MATHIOT(MIS À JOUR : )

http://www.liberation.fr/politiques/2014/11/24/sarkozy-ce-n-est-plus-du-mensonge-c-est-carrement-du-roman_1147897