2015年3月13日金曜日

ノルマンディ半島のフラマンヴィル原発基地 ブイグ社の外国人460人不法労働裁判が開始 

フランス電力(EDF)の提供する第三世代の超高速原子炉EPRの建造は2012年完成であったが、土壌への汚染を防ぎ炉心を支える鉄筋部におから工事が発見されて原子力安全委員会(ASN)が工事を停止させたりして、遅れに遅れている。その中で2008年から2011年にルーマニア人297人とポーランド人163人の移民労働者が計460人ほどが、ドバイに本拠地をもつ労働派遣業社Atolanco Limitedから送られてきて、このノルマンディ半島のフラマンヴィル原発基地( Flamanville)でタイトルも契約書もなく働いていた。フランス労働総同盟(CGT)や会計局の推定によると社会保障に支払うべき金額は270億円に上ったはずだったと見ている。3月10日シャルブール軽罪裁判所で審議が開始された。罰金額3400万円が科せられる可能がある。公共事業を専門とするブイグ社では隠し労働などしたことはないとこれを否定している。
この「正規労働者隠しの偽装労働」と「不法労働力売買」等の問題が今回の裁判の焦点になっていて、「フラマンヴィルはヨーロッパの不法労働の実験所になっているのでは」との声もある。

それは2年間にわたる不法労働防止対策局(OCLTI)の調査からこの移民労働者達には休暇手当てもなく社会保険の加入もなく、失業手当もなかった。フランスで決められた賃金の最低金額でしかも労働時間は非常に変化していて労働時間は常軌を逸していた。

現在はこの違法移民はいなくなったが、工期が遅れて当初の2017年完成予定では33億ユーロ(約5000億円)であったが、一年遅れるごとに工費がかさむために現在では90億ユーロ(約13500億円)に跳ね上がっている。

Bouygues est poursuivi pour travail dissimulé, entre 2008 et 2011, sur le chantier du réacteur EPR construit par EDF à Flamanville (Manche). Le procès s’est ouvert, mardi, à Cherbourg.
LEMONDE.FR