2015年12月15日火曜日

サルコジのスターリン風の脅かしが仏女性ナタリーさんの勇気に通用するのか?

(パリ=飛田正夫2015/12/15 8:55日本標準時)「共和党」(LC)内部の重鎮である党№2のナタリー・コシウスコ・モリゼ(NKM)はスターリンを持ち出してサルコジを批判したが、フランス女性のナタリーさんに通じるのだろうか?サルコジという人はギャングのようで、「もうこれがテレビに出る最後だ」とナタリーさんに言っている。かってビルパン元首相に「肉屋の鉤に吊るしてやる」と暴言したのを彷彿させる発言だ。ある種の脅しです。執行部から解任し追放されても、党籍をはく奪されたわけではないのだが、彼女はサルコジに協力はしたくないだろうから、独立するのではないかと思われる。今回の地方選挙で、極右派系国民戦線FN防衛での共闘を、サルコの指令に反して、左派の支援を受け入れた北部地方とプロヴァンス地方などで「共和党」(LC)議員が当選した。その選挙の実質的な意味をLC議員らは理解し始めていて、現在の党派を超えての新しい共闘や政党が結成させる可能性が出て来た。それに「共和党」(LC)内部からサルコジに反旗を翻したナタリーさんの勇気には大きな意義があるだろう。昨夜、ラファラン元首相はナタリーさんを支持する声明をだした。ボルドー市長のアラン・ジュッペ仏元外相もサルコジをいよいよ表面だって批判を開始する模様である。


サルコジが「共和党」(LC)を作ったのはサルコジが散々に汚した前の「国民運動連合」(UMP)の名前を嫌って現在の「共和党」に変名したのだが、その汚れはフランスの「共和国」と何かと誤解されがちだ。