2015年12月17日木曜日

サルコジは側近議員の分裂化で「共和党」の一人占めも 

(パリ=飛田正夫2015/12/17 12:49日本標準時 )12月13日の仏地方選挙後の14日、サルコジの選挙作戦「ni-ni」(二重否定で社会党(PS)でもなく、極右派系国民戦線(FN)にも投票しないの意味)は失敗だとして批判をしていたサルコジ「共和党」(LC)(前の国民運動連合UMP)内№2であるナタリー・コシウスコ・モリゼ(NKM)を下ろした。このことでNKMはサルコジのやり方が自分の考えと異なる者を追い落とすスターリンの思想と同じだと批判した。しかし党から造反するまでにはまだ至ってない。最近の世論調査では更に人気が下がっていて、ますます対候補のボルドー市長のアラン・ジュッペ仏元外相に距離をあけられている。サルコジは独自に子飼を連れて「共和党」(LC)を独占してしまう構えをとるともいわれている。
サルコジは前首相のドミニック・ド・ヴィルパンに「肉やの鉤に吊るしてやる」と言ったことがあり、悪言の好きなサルコジの牙に今回は彼女がかかった。かなり怒りが漂っている。その理由が問題だが、政治研究者の見解などでは、仏地方選挙の北部地方で勝利したグザビエ・ベルトランは、LCからの大統領選挙予選候補を辞退したが、これからは地方に力を入れると発言する一方で、社会党(PS)や左派票によって当選できたこともあってか、与党社会党(PS)との協力関係を形成する可能性を漂わせている。

NKMは仏地方選挙で今回勝利したタカ派のロラン・ブルキエが取って変わってサルコジに15日に急に任命された。ブルキエの後釜には元財務相で党№3だったエリック・ブルトが就任した。

サルコジが心配しているのは来年末の大統領選挙の予選で自分が出られなくなる可能性が強くなっていてかなり心配している。

ジャン・ピエール・ラファラン元首相は、社会党(PS)との共闘に賛成であるとの意見を発表したばかりだ。そういう中で、サルコジは内からも外からも責められて、相当に窮地に追い込まれている。

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【参考記事】
http://www.rtl.fr/actu/politique/nathalie-kosciusko-morizet-ancienne-alliee-et-nouvelle-rivale-de-nicolas-sarkozy-7780860477
http://www.ladepeche.fr/article/2015/12/16/2239324-sarkozy-ejecte-kosciusko-morizet-et-la-remplace-par-wauquiez.html
http://www.metronews.fr/info/photos-primaires-les-republicains-estrosi-et-bertrand-out-nkm-face-a-sarkozy-et-juppe/mnfy!OyF9iTlE1bE/
http://www.franceinter.fr/emission-le-billet-de-charline-nkm-la-rebelle