(パリ=飛田正夫2015/12/18 2:42日本標準時)12月13日の仏地方選挙でイルドフランスから立候補して負けた社会党(PS)のクロード・バルトロンヌ衆院議員議長はフランス最大の人口を誇るイルドフランス地方議会議長を17日に辞任する発表をした。バルトロンヌ氏は「共和党」(LC)のヴァレリー・ペックレスさんと選挙を争っていたが、第三位の極右派系国民戦線(FN)のマリーヌ・ル・ペンの票が流れ込んだ模様で、僅差で勝利した。その裏には選挙中にバルトロンヌ氏の「彼女はベルサイユ、ヌィーユと白人人種を守る」との失言があったことが逆にFNのLCへの支持が強化されたとみられる。
一般には「共和党」(LC)は、どちらかというとサルコジの側近であるナディーヌ・モラノさんに代表されるような、「フランスは、白人人種国だ」の発言に象徴されるのだが、今回は逆手を採られたようだ。それもサルコジ前大統領に至っては、グルノーブル発言で移民二世をフランス人と差別し国籍を取り上げると言っていたことを考えると、これはかなり極端にヒートしたスキャンダルな事件だとしかいいよ言うがない。
【参考記事】
http://www.lejdd.fr/Politique/Race-Blanche-la-droite-fait-bloc-contre-les-propos-abjects-de-Bartolone-763651
http://www.francetvinfo.fr/elections/regionales/apres-sa-defaite-en-ile-de-france-claude-bartolone-demissionne-de-son-mandat-de-conseiller-regional_1227463.html
http://www.leparisien.fr/politique/ile-de-france-bartolone-demissionne-de-son-poste-de-conseiller-regional-17-12-2015-5381309.php