(パリ=飛田正夫2015/12/28 9:50日本標準時)パリ同時テロの犯行者テロリストのサミー・アミムー(samy Amimour 28歳)の遺体は12月24日にパリ北東郊外のセーヌ・サンドニ県のクルヌーブ(Courneuve)のイスラム教徒地域圏共同墓地に、墓苑が閉まった後の17時過ぎに家族らによって密かに埋葬された。残る7人のテロリストの遺体はオーステリッツ近くの死体安置所に保管されている。「日曜新聞」(JDD)が報道。フランスの法律では死者の権利として、墓は死亡した所、もしくは住んでいる所、もしくは家族が墓を持っている所となっていて、法的には埋葬に問題がないとしても、土地の人々はここがテロリスト巡礼のペルリナージュの場所になったり、逆に墓荒しにあったりするのではないかと論議されている。また、イスラム教徒とダエッシュ=イスラム主義国家組織(IS)の教義に違背するものがあって、イスラム教徒はテロリストの墓が一緒にあることを受け入れられないと論議している。
墓には名前は出ていない。2015年11月13日のパリ同時テロ襲撃事件で130人が殺害された。パリ市内のバタクラン・コンサート・ホールではその内の90人が殺害され、アミムーはその犯人の一人だ。JDDによるとこの事件でのテロリスト犯人の埋葬では最初のものだということだ。
アミムーはパリ交通公団(RATP)のバスの運転手を15カ月勤めたが、2012年に退職し、シリアを訪問してから過激化していたと家族はフランス通信(AFP)に語っていた。
彼が育ったドランシー(Drancy)のラガルデ市長は事件直後の16日のインタビューで、宗教的印象の全然感じない家庭で育った青年だ。控えめな性格でありながらも礼儀正しくスポーティフで、流行の服装を着ていたと語っている。
同市長はブラン・メニール(Blanc-Mesnil)の町近くのイスラム寺院を批判し、そこでサミー・アミムーが過激化したのだと指摘している。2014年6月末に父親は息子がシリアで結婚した所まで探しに出かけて説得したが、ダエッシュ(Daesh)=イスラム主義国家組織(IS)の組織の爪から引き離すことは、その時は既に手遅れだったという。
【参考記事】
http://www.lejdd.fr/Societe/Samy-Amimour-a-ete-enterre-le-24-decembre-a-La-Courneuve-765803
http://www.rtl.fr/actu/societe-faits-divers/attentats-a-paris-l-un-des-terroristes-du-bataclan-a-ete-inhume-en-toute-discretion-a-la-courneuve-7781039387
http://www.france24.com/fr/20151227-attentats-paris-13-novembre-samy-amimour-kamikaze-bataclan-enterre-courneuve
http://www.lexpress.fr/actualite/societe/fait-divers/attentats-de-paris-un-des-terroristes-du-bataclan-enterre-a-la-courneuve_1748964.html
http://www.ledauphine.com/france-monde/2015/12/27/l-un-des-assaillants-du-bataclan-a-ete-enterre