(パリ=飛田正夫2016/04/21 14:47日本標準時)ドイツのための選択肢Alternative für Deutschland(AfD)は反欧州・反ユーロの競争の無い均質経済圏のユーロ改革で金融連帯を目指す党で、ポピュリスト保守陣営だが、その責任者の一人ベアトリックス・ヴォン・ストルチ(Beatrix von Storch)さんは16日に、「イスラムはドイツ憲法に合致しない」と発言しイスラムを表現する寺院やミナレ(尖塔)などのシンボルに対し不平を吐いた。これがドイツだけでなく欧州からも批判されて問題になっている。同党は反難民・反ヨーロッパ・反イスラムを提唱しているが、今回の発言に対してメルケル首相は、イスラム教徒はドイツに溶け込んでいると発言しAfDを批判しイスラム教徒を擁護した。
更に同首相は、宗教の自由は根本的な原理でイスラム教徒の大多数はドイツ国家の憲法を尊厳していると話した。新聞に寄せられた各政党のコメントはAfDを晒し台に載せて批判したと報道されている。独イスラム教徒中央審議会議長は、ドイツのための選択肢(AfD)の言動は、ドイツ第三帝国下でのユダヤ人排斥と比較して発言し、ヒットラー以来はじめて、宗教的存在が脅威に晒されたとヨーロッパ中のイスラム教徒の怒りを説明し、AfDを厳しく批判している。
2015年のドイツには難民受け入れで110万以上の外国人が押し寄せた。それ以前にドイツにはイスラム教徒が約400万人ほど住んでいると見られている。その殆どはトルコ人だ。
【参考記事】
http://www.dw.com/fr/lislam-incompatible-avec-la-constitution-allemande/a-19196587
https://www.mediapart.fr/journal/international/200416/allemagne-pegida-est-sur-le-point-detre-efface-par-le-parti-xenophobe-afd
http://www.rfi.fr/europe/20160419-polemique-allemagne-apres-propos-afd-islam