2016年4月27日水曜日

オーストラリアへ仏潜水艦が受注 価格の安さでなく技術と売り込みか

(パリ=飛田正夫2016/04/27 17:46日本標準時)仏の軍用艦建造専門の造船工廠局(DCNS)は日本やドイツの強豪を前にしてオーストラリアの潜水艦再装備契約12隻340臆ユーロ(約5兆1000億円)の受注を勝ち取った。時期世代の潜水艦としてフランスのものが最優秀だとの選択だったらしい。。最終的な契約署名は今年末か2017年初めになるがフランス国内の関係産業がすでに動き出していると、テレビやラジオが報道している。ドイツのディーゼル・電気推進の潜水艦は世界の販売量では最大規模で、日本の蒼龍型潜水艦とともに長期にわたる激しい売り込み戦を展開していた。ドリアン仏国防相が2014年11月にオーストラリアを訪問した時に契約の手ごたえが見えたという。当初はオーストラリアは、値段の安い方から買う予定であったという。フランス側の交渉では安価にするために現地製造にして、オーストラリア経済への波及効果も尊重し、建造期間中は現在フランスが建造中のバラキュダ潜水艦一隻を提供すると交渉したらしい。しかし、在フランスのオーストラリア大使クリストフ・ルクールチエ(Christophe Lecourtier)氏の話しでは選択は技術の高さで選んだと、仏テレビで発言している。

オーストラリアの戦艦は仏海空グループに編入されていて地球上の総てに展開しているフランス海軍の水準を知っているという。しかしオーストラリアの要求は2つ以上の推進力源を持つハイブリッド型の潜水艦であり、まだ製造されてない潜水艦はこれを研究し完成させるには10年間の研究がかかるという専門家の話が新聞などでは論じられている。

DCNSとオーストラリア側のアデレード海軍工廠とでの仕事分担などの調整が今後に残っている。7月のオーストラリアの選挙を前に契約交渉が急がれた観もあるが、この話は長期に渡ったもので計画には野党側も特に反対はないという。

【参考記事】
http://www.rfi.fr/france/20160426-dessous-contrat-dcns-france-sous-marins-australie
http://www.ouest-france.fr/economie/economie-de-la-mer/dcns/sous-marins-dans-les-coulisses-dun-jour-de-fete-chez-dcns-4187523
http://www.ouest-france.fr/economie/economie-de-la-mer/dcns/sous-marins-dans-les-coulisses-dun-jour-de-fete-chez-dcns-4187523