2017年2月11日土曜日

パリの観光名所の群集を爆弾テロ カミカゼ自爆テロの準備が発見

(パリ=飛田正夫 日本時間‎11/‎02/‎2017-11:21:23)16歳のイスラムに改宗した女性がイスラム国家テロリスト組織(IS)に命を捧げる準備ができたと顔写真いりの投稿がソーシャル・ネット・ビデオに8日に掲載されたのをフランスの警察がキャッチした。その周辺で高性能爆発物(TATP)を作るのに必要なアセトン(acéton)や過酸化水素(l'eau oxygénée)が買われていたのを、仏警察が9日に突き止めた。爆発物の素性が不安定なことから爆弾が早急につくられテロが実行されると見た警察は捜査を急ぐことを決めた。イスラムに改宗し過激化して警察には既知の20歳の青年が住むモンペリエ近郊のクラピィエー(Clapiers)のアパートを、急遽10日の朝に家宅捜査。浴室からはTATA火薬71グラムとアセトン1リットル、過酸化水素1リットルが見つかり、アパートのバルコニーには爆発材料がストックされていた。爆弾づくりの材料や必要な器具名が手書きで記載されたマニュアルや情報機器が押収された。20歳の男性は16歳の女性との結婚後にパリの観光名所の群衆の中で彼女を道連れにカミカゼ自爆する予定だったことが確実視されている。

腹部に巻いた爆発物ベルトを使ってパリの観光名所に集まる群衆の中で爆破テロの実行がこの16歳の女性のソーシャル・ネットワークでの会話から仏警察テロ対策班は8日前から嫌疑していた。2月10日になって、南仏エロ―県のモンペリエやマルセイユ、クレピィエーで4人が逮捕された。4人の内の20歳と33歳の男性もカミカゼ襲撃テロで死亡するのを望んでいたという。この33歳の最年長者がテロ企画の頭脳役であったらしい。

フランスは一週間前にパリのルーブル美術館で軍人を手斧襲撃したエジプト人によるテロ事件以来、テロ犯がフランスを代表する意味でルーブルを狙ったということから、仏警察は特にネット上のイスラム国家テロリスト組織(IS)の動きを注意して監視していた。

今回10日に4人が南仏で逮捕されたのはこのような情報をキャッチした警察の仮装理論のシミレーション分析に基づくものが多いと言われている。ブルノ・ル・ルー仏内相は若い女性の周辺に網を張ったのが今回のテロ計画を未然に阻止できた要点であることを強調している。同時にこの様なテロ防止対策の緊急体制が仏大統領選挙まで続くことで、表現の自由を初めとする人権が制限されてゆくことを人権団体や労働組合などは心配している。

【参考記事】
http://www.lci.fr/faits-divers/projet-d-attentat-a-paris-qu-est-ce-que-le-tatp-cet-explosif-surnomme-la-mere-de-satan-2025518.html
http://www.lardennais.fr/15416/article/2017-02-10/double-operation-antiterroriste-charleville-et-aux-hautes-rivieres
http://www.europe1.fr/societe/montpellier-interpellation-de-quatre-personnes-soupconnees-de-preparer-un-attentat-2974478
http://www.leparisien.fr/faits-divers/montpellier-arrestation-de-quatre-personnes-suspectees-de-vouloir-commettre-un-attentat-10-02-2017-6670356.php
http://www.francesoir.fr/societe-faits-divers/montpellier-attentat-dejoue-le-commando-ciblait-un-lieu-touristique-de-Paris-thomas-sara-Marseillan-clapier-terrorisme-djihadiste-syrie-radicalisation
http://www.francesoir.fr/societe-faits-divers/montpellier-attentat-dejoue-le-commando-ciblait-un-lieu-touristique-de-Paris-thomas-sara-Marseillan-clapier-terrorisme-djihadiste-syrie-radicalisation